2018.7.11
プライベートを充実させるお財布管理
私たちは会社員同士が結婚し、子どもを持つ予定もなくそのまま仕事を続けたので、独身時代とほぼ同じように財布は別管理にしています。ただしいくつか大まかなルールを定めていて、年間の貯蓄額を決めているほか、マンションのローンや旅行などの大型出費は夫、食料や日用品などの生活費は妻である私の負担にしています。ルールの中におさまれば、基本的には夫が何に使っても自由、私も自由です。
本当は家計簿をつけた方がよいのでしょうが、毎月遣り繰りをするのが煩わしくて私たちには向かないため、月ごとの細かい管理はしていません。年間の出費比率がだいたいふたりの収入の割合になるように、また仕事の付き合いや友人との食事など、夫婦で過ごす以外の時間も充実できるように、管理と自由さのバランスがちょうどよい今の形に落ち着きました。
財布は別でも総資産は把握
お互いに自由とはいえ「財布は別でも2人の資産」と考えていますので、年数回は現時点の貯蓄額を報告し合います。2人分を合わせた現金、株式、保険などで今どれくらいの資産を形成できているかを把握し、目標貯蓄額に対する進捗をみて軌道修正です。普段からよく話をするので、相手に思いもよらない大型出費があったということは今のところありません。今後、もしそんなことが起こったら大喧嘩かもしれませんが…コミュニケーションがしっかりとれているうちは大丈夫だろうと信じておきます。
もともと貯金が好きな夫と、金融商品などの情報収集が好きな妻(私)、そしてお互いに細かいルールに縛られるのは苦手という性格の夫婦ですので、思いついた時に報告し合って新しい運用方法を検討するこのスタイルがとても合っているように思います。
500万円の運用失敗から学んだこと
2年で消えた500万円
これまでに一度だけ、自社株の売却で大きく利益を得たことがあります。その利益の一部は夫の大学院入学の費用に充て、残りをさらに増やせないかとファンドに預けました。そしてその結果、約2年の間にあっという間に500万円をほぼ失いました。月1回は運用レポートをもらっていたものの、初めてのファンド投資、しかも勉強不足で損切りもできず、あれよあれよという間にほぼゼロです。
「あぶく銭」が判断ミスに
結婚当初から30年先までの資産計画を立てるなど、私たちはわりと堅実にお金と付き合っていくタイプでした。特に夫はもともと心配性な性格で、自宅マンションを購入した際も実物を見ないと信用ならないと建売にこだわるような人。本来の性格的に、ファンドに預けて大きく運用益を得よう!というのは向いていません。
せめてしっかり勉強してから投資判断をするべきでした。しかし、想定していなかった株式の運用益といういわゆる「あぶく銭」が、判断を間違わせたのだと思います。もともとなかった資産を急に手にした時、これまで持っていた慎重さを欠いてしまいました。
大事なのは性格に合った運用を選択すること
いまでは高い勉強代だったと夫婦で反省しています。ファンドに預けて大きく資産を増やす人もたくさんいらっしゃると思いますが、自分たちの性格に合わない運用方法はとるべきではないことを、この大きな失敗から学びました。現在は自社株の購入と生前給付保険の運用をメインに、少しの仮想通貨と確定拠出年金(401K)、のこりは現金で貯蓄するという堅実なポートフォリオに変更しています。ハイリターンで不確実性が高いものよりも、コツコツと堅実に積み上げる方が、私たちには安心感があって性格的に向いているようです。
できることを確実にやってこそ良い運用
世の中には「毎月家計簿をつけなくては!」とか「資産運用はこうあるべき!」など、様々な情報があふれています。たしかにそれで多くの資産を形成できた人もいるのでしょうが、日常のお財布管理やその延長にある資産運用は、自分たちで無理なくでき、性格に合ったやり方を夫婦で見つけることが正解だと私は思います。わが家の場合はそこに高い授業料を払う羽目になりましたが、正解にたどり着いた今後はもう間違わないはずです。皆さんもご自身に合った管理・運用方法を探してみてください。