2019年6月19日 更新

富裕層はシンガポールを目指す?石を投げればお金持ちに当たる国

シンガポールに移住した富裕層の筆頭格と言えば、著名投資家のジム・ロジャーズ氏でしょう。英語と中国語を同時に学べる環境を子供に与えたいというのが、同氏が移住した大きな理由でした。言わずもがな、シンガポールには富裕層を惹き付ける他の魅力もあるのですね。

2019.6.19

超富裕層の割合が世界2位?!シンガポールには著名なお金持ちも生活

シンガポールが富裕層の移住先として注目されていることは、昨今多くの方に知られるようになってきました。シンガポールは東京23区ほどの国土面積に、約560万人(東京23区の約6割)の人口を擁する赤道直下の小国ですが、アジアの金融センターとして確固たる地位を築いています。購買力平価ベースでの1人当たりGDPを見ても、シンガポールは8万5,000米ドル(約935万円)を優に超え、日本の2倍ほどにも達しています。シンガポールは、今や世界有数のリッチな国になっているのですね。
公私にわたり、私もこれまで何度もシンガポールにステイしていますが、肌感覚としても一般シンガポール人の生活は、一般日本人のそれよりも遙かにゆとりがあるように見受けます。ボストンコンサルティンググループ(BCG)が2015年に実施した世界の家計金融資産に関する調査でも、金融資産1億米ドル(約110億円)超の超富裕層世帯の割合が高い国として、世界1位の香港(10万世帯当たり15世帯強)に続き、シンガポールは僅差で2位(同14世帯強)となっていました。
富裕層は言うに及ばず、シンガポールで超富裕層が生活している密度がいかに高いかが窺い知れます。事実、シンガポールには著名な超富裕層が多く生活しており、先出のジム・ロジャーズ氏始め、スペインのフットボールクラブ「バレンシア」のオーナーとしても知られる著名投資家ピーター・リム氏、Facebookの共同創業者エドゥアルド・サベリン氏など枚挙に暇がありません。シンガポール在住の富裕層の職業には、投資業、不動産業、金融業、原油取引業などが多く見られます。

世界中の富裕層がシンガポールに集うワケとは?

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世界中の富裕層がシンガポールに集まる大きな理由として、実効税率で10%を下回る法人税や、最高でも22%の低い個人所得税が挙げられます。その上、国外源泉所得税、住民税、相続税、贈与税、キャピタルゲイン税などは、全て非課税となっています。税率を下げても、富裕層が海外から多く流入してくれた方がメリットは大きい、というのがシンガポール政府の考え方であり、これが税制にも反映されているのですね。税率を上げて、富裕層を海外に流出させる結果になっている日本とは対照的です。
出身国の税制にも左右されますが、シンガポールには豊かな者がより豊かになれる仕組みが整っており、富裕層に対して、子供や孫の代に資産を引き継がせやすい生活環境が提供されることは確かです。加えて、シンガポールでは日本同様、基礎控除、配偶者控除など様々な控除が認められるため、物価は東京以上に高くても、税負担を抑えた生活が可能になっています。おまけに、世界有数の金融センターですから、中国マネーや中東のオイルマネーも潤沢に流入してくるのですね。
このような訳で、シンガポールには世界各国の様々な金融機関が進出しています。債券、仕組み預金、ジョイントアカウント、プライベートバンク、ヘッジファンドなど豊富な金融商品や、世界最高水準の金融サービスが提供されることも、シンガポールでの生活が富裕層に大きな訴求力を持つ理由なのです。なお、公にはされていませんが、中国や北朝鮮の政府関係者である富裕層やその家族も、シンガポールでは相当数が生活していると見られています。

シンガポール移住・生活は富裕層だけの特権か?

日本の富裕層も、シンガポールに移住することは珍しくなくなっています。日本では、富裕層でも3代目には資産がなくなる、と言われるほど相続税・贈与税の税率が高く、各々最高55%にも達します。同時に、相続開始前の10年間以上を相続人・被相続人共に海外居住する場合、在外資産は相続税の課税対象外になる、という相続税法の「10年ルール」が日本には存在していますね。このため、家族ぐるみでシンガポールに移住し、子弟を現地インターナショナルスクールへ通わせるような日本の富裕層も増加中なのです。
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