子曰。巧言令色。鮮矣仁。
先師がいわれた。――
先師がいわれた。――
「巧みな言葉、媚びるような表情、そうした技巧には、仁の影がうすい」(下村湖人『現代訳論語』)
論語の中でも有名な言葉ですね。
孔子は生誕が紀元前552年、死没は紀元前479年とあり、論語は2000年以上前の書物となります。
しかし、現代でも当てはまるような言葉も非常に多く、どんなに歴史が進んでも、科学技術が進歩したとしても、人としての根本は変わらない部分もあると感じることもできます。
例えば、甘い言葉、儲かる話、聞こえの良い文章や文言など、現代でも様々な形で誘惑されることがありますね。
誰しもお金が欲しかったり、楽に暮らしたいと思うもの。しかし、人としての弱さを突いてくるようなサービスや人には心がないと読み解くことができます。
もしくは、心のある行動を取るためには、相手に対して誠実であり、対等であることが求められる、と受け止めることもできるでしょう。
上手い話には裏がある。そして、楽して儲けられないことは、本来誰しも理解していることですね。
または、自分が言葉巧みに誰かと話そうとすればするほど、心が感じられない、信用されないと読み解くこともできるでしょう。
論語を読み解くことで、自分自身を見つめ直すことも、新しい考え方や可能性に気がつくこともできますね。
人を嫌うよりも好きになり、尊敬できる人を増やそう
学而第一 6 子曰弟子入則孝章
子曰。弟子入則孝。出則弟。謹而信。汎愛衆而親仁。行有餘力。則以學文。
先師がいわれた。――
「年少者の修養の道は、家庭にあっては父母に孝養をつくし、世間に出ては長上に従順であることが、まず何よりも大切だ。この根本に出発して万事に言動を謹み、信義を守り、進んで広く衆人を愛し、とりわけ高徳の人に親しむがいい。そして、そうしたことの実践にいそしみつつ、なお余力があるならば、詩書・礼・楽といったような学問に志すべきであろう」(下村湖人『現代訳論語』)
先師がいわれた。――
「年少者の修養の道は、家庭にあっては父母に孝養をつくし、世間に出ては長上に従順であることが、まず何よりも大切だ。この根本に出発して万事に言動を謹み、信義を守り、進んで広く衆人を愛し、とりわけ高徳の人に親しむがいい。そして、そうしたことの実践にいそしみつつ、なお余力があるならば、詩書・礼・楽といったような学問に志すべきであろう」(下村湖人『現代訳論語』)