2019年6月3日 更新

富裕層の不動産投資の特徴は?今は属性の良い投資家には追い風?

富裕層が不動産投資に臨むスタンスは、いわゆる「サラリーマン大家さん」のそれとは異なります。昨今は不正融資問題の露見により、不動産投資への銀行融資はハードルが上がった、とも囁かれます。それでも、属性の良い(銀行等の信用力が高い)富裕層にとって、不動産投資は今や追い風なのですね。

2019.6.3

富裕層の不動産投資は億単位で1棟買いが基本?

富裕層の不動産投資の特徴として、まず予算と規模感の大きさが挙げられるでしょう。いわゆる「サラリーマン大家さん」の場合、投資目的で購入する不動産の価格は3,000万〜4,000万円程度のレンジが大半を占めます。都心部、もしくはその近郊に区分所有のマンションを購入するか、地方部に築年数の古いアパートを1棟買いするか、いずれかが一般的になりますね。金融機関では、不動産投資ローンを融資するための年収要件を450万円程度に設定しているケースも少なくないため、予算レンジが3,000万〜4,000万円となるケースが多くなる訳です。
ただし、留意しておきたいのは、不動産投資という観点から眺めると、区分所有マンション購入のメリットは小さく、一度(ひとたび)空室になれば、不動産投資による収入はゼロになってしまうことです。空室の間も、毎月のローン返済や管理費・修繕積立金の負担は発生します。言わずもがな、高額ではないにせよ、毎年の固定資産税納付も必要ですね。他方、地方部の築年数の古いアパートですが、1棟販売でも価格が値頃なため、理論上は高い表面利回りを謳っているケースが多くあります。しかし、地方は人口が少なく、自ずと不動産需要も小さくなるため、空室率が高めで推移しやすい潜在的リスクを孕みます。
不動産投資から十分なキャッシュフローが生まれず、ローン返済が滞ったり、物件のメンテナンスに手が回らなかったりするケースも珍しくないのですね。他方、富裕層の不動産投資では、地域差はあるにせよ、購入する物件の価格は1億円超の億単位が一般的です。不動産投資の金額としては高額でも、確実に入居者のいる物件を購入するのですね。しかも、アパート・マンションを1棟丸ごと購入し、かつ複数ヶ所に所有するスタイルを採る方が多いです。富裕層の不動産投資では、効果的なリスクヘッジがなされているのが特徴です。

富裕層の不動産投資は優遇金利ローンを使う?

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富裕層も不動産投資に当たっては、金融機関で不動産投資ローンを組むことが一般的です。金融機関の「格(敷居の高さと言い換えも良い)」は、上から順にメガバンク→地方銀行→信用金庫・信用組合となっています。組織規模が大きいほど融資可能金額は大きくなり、逆に金利は低くなることが基本です。換言すれば、富裕層への億単位の融資金額でないと、メガバンクは不動産投資ローンを扱いたがらないのですね。他方、融資金額が小さくなれば、地方銀行や信用金庫・信用組合で不動産ローンを組むことになり、金利条件も悪くなることが普通です。
富裕層ではない、一般的な属性の「サラリーマン大家さん」が不動産投資をしようと考えても、実際にメガバンクから融資を受けることは相当困難です。このため、地方銀行や信用金庫・信用組合で不動産ローンを組むケースが大半となります。ところが、メガバンクの不動産ローンに比べると遙かに高金利で、不動産経営が当初の計画通り行かないと、いずれローン返済計画が破綻してしまうケースが散見されます。投資用物件を手放すことになるのみならず、不動産投資ローンを返済しきれず、自宅不動産すら手放す羽目に陥る「サラリーマン大家さん」も存在します。
これに対し、富裕層は既に不動産投資を行っていることが多く、不動産経営でのキャッシュフローの潤沢さ、保有資産の多さなどの優れた属性から、個人としての不動産投資でも億単位の融資を受けることが可能です。しかも、メガバンクが優遇した金利条件を提示してくれることが一般的です。富裕層による不動産投資は、最初から一般層より有利な立ち位置になっていると言えますね。

富裕層の不動産投資は今後ますます追い風に?

富裕層の不動産への投資は、今後も優位に推移するのでしょうか。2018年9月、金融庁が不動産投資に対する融資実態の調査を実施することを発表し、各金融機関で過剰融資がされていないかをチェックする運びとなりました。実際問題、2018年10月にはスルガ銀行に対して、「不動産融資6カ月停止の処分」が下されましたが、記憶されている方は多いはずです。不動産投資全体が冷え込む気配すら感じている方もいることでしょう。
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