確かに、金融機関による融資審査が厳しくなれば、キャッシュフローが潤沢でなく、保有資産にも乏しい一般の「サラリーマン大家さん」にとって、不動産投資への参入ハードルは上がります。一方、キャッシュで投資用物件を購入する一部の富裕層にとって、不動産投資ローンの融資審査の厳格化は、何ら無関係のお話です。加えて、富裕層や一部の属性の良い「サラリーマン大家さん」が不動産投資ローンを組む場合、金融機関から信用力を的確に評価してもらえれば、従来通り融資審査に通る可能性は高いのですね。
仮に、不動産投資への参入ハードルが今後上がったとすれば、競争相手が減って、値頃感のある優良投資物件を入手しやすくなりますから、富裕層にとっては一層の追い風と言えましょう。富裕層は、保有している優良資産と、不動産投資から生じる潤沢なキャッシュフローを活かして、その信用力を融資審査にも使う訳ですね。これにより、富裕層ほど投資資金にレバレッジをかけることが可能になり、より大きく、より低リスクで不動産投資を行い、さらに資産を増やすことができるのです。
富裕層の投資への考え方は3つ?資産を保全し利益分だけを使う
富裕層の投資に対する考え方には、一般層のそれとは異なる特徴が見られます。「資産を保全し、利益として増やした分だけを使う。」富裕層にとっては大前提の考え方です。投資して儲かった暁には、元本もろともドカンと使ってしまう、このような行動様式の富裕層は見かけません。