たとえば、どうしても会議の準備がはかどらない原因は、資料の不備と時間の足りなさだとノートに書きました。しかし、もしそれが本当なら、どうして放置しているのでしょうか?
本当の原因は、気に食わない同僚の意見に賛同しなければいけないからでは?プレゼンで恥をかく予感がするからでは?あるいは、昇格して責任が増す機会を必死で避けているというケースも考えられます。
同僚に賛同するべきなのか、プレゼンのデータを集め直すのか。あるいは、昇進して責任を引き受ける覚悟を決めるか否か。脳の錯覚がリセットできたら、ここから本当の意味での思考と選択がスタートします。どう考えて何を選択するかは完全に自由です。
自分と対峙するのは、誰だって少し怖い
気がかりを放置するのは、いつも「なにか別のこと」を考えながら生きているようなもの。ブレインノートに気がかりをゆだねてしまう術(すべ)を覚えると、「今」という時間にあふれている膨大な情報量に気が付きます。
「今」を観察してみましょう。気に食わない同僚の性格は、今もまったく変化がありませんか?プレゼンで恥をかいたのは、新入社員の頃の話では?昇格して責任が増すことも、今の自分ならふさわしいのでは?
ブレインノートの継続には、先延ばしの原因と真正面から対峙する習慣が不可欠です。
抱いてきた恨みつらみ、忘れないように定期的に反復してきた恥ずかしさと悔しさ、自分らしい個性と名付けた臆病心。これらに向き合うことは、少し怖いかもしれません。
大丈夫。私たちの脳はおどろくほど親切で、覚えていようがいまいが、全ての経験値は次の判断に生かされます。むしろ進化を妨げるのは、見たくない、認めたくない、変わりたくないという執着です。
ブレインノートを継続し、自分を客観的に見つめる機会を作ることで、充実した「今」を手に入れましょう。
「10年後の仕事図鑑」を読んで、未来の働き方を考えてみる
AIに関する最新ニュースが毎日のように伝えられていますが、同時に「人工知能に仕事を奪われる」という問題についても見聞きする機会が増えたように感じます。例えばテレビ朝日の歴史ある討論番組『朝まで生テレビ』でもAIを3時間丸ごと特集していましたが、その論客のひとりに落合陽一氏の姿もありました。