2019.9.26
重視すべきはミッション
世界を変えてきた人たちは何かに「突き動かされるように」生きています。単なる自己の満足のためではなく、ミッションを持って戦っている。
6ページより引用
元スターバックスコーヒージャパンCEOとして知られている著者ですが、他にも日本コカ・コーラ、アトラス、ザ・ボティショップなど、多くの大企業経営に携わってきました。
日本における数少ない専門経営者としての確固たる実績をベースに、現在はコンサルティングや講演活動を幅広く行なっています。
日本における数少ない専門経営者としての確固たる実績をベースに、現在はコンサルティングや講演活動を幅広く行なっています。
人々は、なぜスターバックスに行くのか。その理由は、他の店にはない「何か」があるからであるといえるでしょう。その、何かを生み出していくのが、企業と働き手たちのミッション(使命)であると著者はいいます。
もしかすると、今の日本は、働き方やスタイルを重視する人があまりに多くなりすぎているのかもしれません。単なる自己満足ではない、使命感が人々の期待を超えて感動を生み出し、やがて社会貢献になる。重視すべきことは働くスタイルではなく、「いかに人々を喜ばせるか」というミッション。働くための本質的な価値を、改めて見つめ直す時期なのかもしれません。
コーヒーを淹れることだけが目的ではない
人々の心を豊かで活力あるものにするためにコーヒーを売っている。つまり、コーヒーが手段で、人々の心の豊かさ、活力が目的。
138ページより引用
著者がスターバックスコーヒージャパンの新しいCEOに就任したときは、業績が厳しくなりつつある頃であったといいます。売り上げの前年同月割れが続いている状況において、著者は「百年後も光り輝くブランドにする」というビジョンを最初に掲げたのだとか。
スターバックスは、たまたまコーヒーを扱っているのであって、目指すところはコーヒー・ビジネスではなくピープル・ビジネス。コーヒーがあることによって人々の心が豊かになり、活力あるものにしていく。それは、コーヒーの味だけではなく、お店の雰囲気、そしてパートナーと呼ばれている店員の接客を含めてのブランド価値であるといえるでしょう。
スターバックスのパートナーたちは、「いらっしゃいませ」ではなく、「こんにちは」と言っています。しかし、中には顧客の方を見ることもなく「こんにちはぁ」と、ぼんやり発声している人も、かつてはいたのだとか。何の感情もなく反射的に「こんにちは」と、言っていてはいけない。むしろ、時に合わせて「こんばんは」でも、「外は寒いですか?」でもいい。大切なのは、言葉そのものよりも気持ちであると著者はいいます。
スタッフ教育をする上で大事なことは、「なぜそうするのか?」をしっかり理解してもらうこと。
美味しいコーヒーを淹れること、接客の仕方を学ぶこと。それが、なぜ大切なのかをいつも考えていると、たとえアルバイトであっても自ずと応用が効くようになってくるようです。
どこに目的があるのか、何のためにしているのかを一人一人が自己に問い続けていくことによって、全体のサービス向上につながるのだといえそうです。
美味しいコーヒーを淹れること、接客の仕方を学ぶこと。それが、なぜ大切なのかをいつも考えていると、たとえアルバイトであっても自ずと応用が効くようになってくるようです。
どこに目的があるのか、何のためにしているのかを一人一人が自己に問い続けていくことによって、全体のサービス向上につながるのだといえそうです。