2018.5.1
『お金原論』という本の命題は、「お金とは何か」ということ。
「お金」という軸を通じて自分自身をニュートラルに見ることができれば、人生をもっともっと楽しめるようになるだろう。
これから毎回、『お金原論』の中身を少しずつ伝えていく。すべてが賛同を得られるものであるという確信はない。しかし、生活や人生と切っても切り離せない「お金」というものについて、1人でも多くの人に「お金とは何か」という議論に加わっていただければ幸いである。
「お金」という軸を通じて自分自身をニュートラルに見ることができれば、人生をもっともっと楽しめるようになるだろう。
これから毎回、『お金原論』の中身を少しずつ伝えていく。すべてが賛同を得られるものであるという確信はない。しかし、生活や人生と切っても切り離せない「お金」というものについて、1人でも多くの人に「お金とは何か」という議論に加わっていただければ幸いである。
日常生活での相手の得を考えて動く思考習慣をつける
日常生活での人間関係も、労働者と会社という雇用関係も、私たちを取り巻くすべての関係は、ギブ・アンド・テイクでなければその関係を長く続けることはできない。
「食事に行くといつもおごってもらっているけれど、私の何倍も収入がある人だから問題ないだろう」
「この間コーヒーをご馳走になったけれど、上司だから当然だろう」
こうした思考は、厳しい言い方をすれば非常に自己中心的だ。確かに懐事情だけで捉えれば、正論のように思えなくもないが、これだけでは相手にとっては「ギブ」しかなく、アンバランスだ。
だからといって、フェアになるよう次回はこちらがご馳走しなければ、という話ではない。しかし、アンバランスなままでは、遅かれ早かれ関係性は保てなくなる。こうした場合には、お礼の手紙をしたためる、仕事の成果で報いるなど、「お金」以外の相手の得になる方法で「テイク」することで、バランスをとっていくことが大切だ。
おごってもらいっ放し、ご馳走になりっ放しで何のお返しもできていないままになっていたとしたら、あなたの信用に知らず知らずのうちに傷がついている可能性は高い。
お願い事や交渉事でも同じことがいえる。
会社や取引先に「給料を上げてくれないなら、辞めるかもしれない」とか「値引きをしてくれないなら、次から発注しないかもしれない」などと駆け引きをして、適正額を超える待遇や価格の交渉をしたとしよう。
これが成功すると、あなたは「得をした」と思うかもしれない。しかし、こうした駆け引きや交渉で一方的に得をするということは、基本的にはない。