2017年8月30日 更新

押さえておきたい、2017年の「お金」の重要キーワード

今日は、あえて鬼に笑われたいと思います。では、何をして鬼に笑われるのか? それは、来年のお金についての重要キーワードを厳選して皆さんにお伝えすることです。来年は皆さんのお金が増え夢叶う一年になりますように。

2016.12.25
12月初旬の週末に近所を家族で散歩をしていたら、なんとも大きな「町内餅つき大会」という垂れ幕が掛かっており、そこからもち米を炊く湯気がモウモウ、もうもうと立ち上がっていました。私たち家族は、なんとなく招かれたような気がしてふらっと顔を出してみました。残念ながら餅つき自体は終わっていたため参加できませんでしたが、少し、残念そうな顔をしていると、そこに参加していた地元の方から「来年は参加してね。朝から来てくれれば餅つきができるよ」と湯気を上回る熱いお誘いが。さらに加えて一言。「来年のことをいうと鬼に笑われるけど…うふふ」と言って奥に入っていきました。みなさん「うふふですよ」。なんとも記憶に残る餅つき大会になりました。参加していませんが。

ということで、今日は、あえて鬼に笑われたいと思います。では、何をして鬼に笑われるのか?それは、来年の重要キーワードを皆さんにお伝えすることです。ここでお伝えする重要なキーワードは、皆さんに最低限注目して欲しいテーマに生活に厳選しています。

1. 物価(消費者物価)

なにを今さら、と思うかもしれません。では、言い方を替えてみますね。「2017年は世界的にインフレになる可能性がある年です。」と聞くとどうでしょうか。少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。
実は、2009年以降、今の今まで世界の多くの国はデフレ懸念との戦いを繰り広げていました。その戦いの中心にいた戦士は、黒田総裁、イエレン議長、ドラギ総裁です。そうです。中央銀行のトップ達です。2017年は、この3人の物価に対する意識がデフレからインフレに変わり始めるかもしれません。
そのキッカケはいくつかありますが、その中の一つにアメリカの次期大統領トランプ氏による積極的な公共投資と財政出動があります。世界の超大国が積極策に出ることで物価が上昇するかもしれません。今でのデフレ懸念から次の一手が打てなかった3人の中央銀行のトップたちはついにデフレファイターからインフレファイター(戦士)に変わる可能性が出てきました。緩やかなインフレは経済を成長させますが、急激なインフレは経済に悪影響を与えます。どの程度の物価上昇になるのか注目して欲しいと思います。
ちなみにインフレ傾向になると、何が起こるのでしょうか。電気代が高くなり、ワインやチーズの輸入品が高くなり、住宅ローンの金利が高くなり、不動産の価格が高くなり、株価が高くなり、円が安くなるなど色々な変化をもたらします。私たちの生活にも大きな変化をもたらします。それだけではありません。インフレにより経済環境が大きく変わることがあります。その結果、不景気への入り口になることがあります。世界の物価に関する記事には確実に目を通していきましょう。

2. 米国:本国投資法(HIA)

来年はこのキーワードを聞く機会が多くなるかもしれません。これはブッシュ大統領が2005年に行なった時限的なルールでしたが、2017年に再び導入が検討されています。
このHIAを簡単に説明すると、米国企業が外国で得た利益をそのまま現地に貯め込んでいたとします。そのお金を後ほど米国で使いたくなって外国から米国へ送金すると、なんと!35%もの税金を取られてしまします。でも、HIAが導入されると米国に送金をして設備投資や人を雇うことにお金を使う場合は、特別に税金を5%まで減らというものです。30%も税金が違えば、国にお金を戻す企業が増えるのは当然ですね。
この政策で一説によると数十兆円程度のお金が還流するかもといわれています。2017年は、米国企業が海外で得た利益を還流させることで、米国では雇用や設備投資が進み思わぬ好景気になるかもしれません。しかし、この影響により資金が米国へ流出した諸外国は不景気になるかもしれません。お金が流出すると国の経済には悪影響を与えます。ここがすごく大事なポイントです。HIA法案に注目しましょう。
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渋谷 豊 渋谷 豊
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