2019年6月27日 更新

上司と部下の関係性でカギとなるのは「ほどよい距離感」

上司が部下との関係を良好なものにしたいと思うあまり、距離が近づきすぎるケースもあります。距離が近いことは、メリットになる場面もあれば、一方でさまざまな弊害を生み出すことも。今回は、上司と部下の関係で重要ないくつかのポイントをご紹介します。

Achievement Business Collaboration - Free photo on Pixabay (40684)

2019.6.27

上司と部下の関係は、いつの時代・どこの企業でもさまざまな悩みがつきものです。有効な関係を築こうと思って親しくなりすぎるのは、すべての状況においてベストとは限りません。今回は、上司と部下との距離感について考えていきます。

距離が近すぎると「えこひいき」と見られるリスクが


上司は「部下にベストを尽くして成果を出してもらいたい」、部下は「上司とうまく関係を保ち、職場でステップアップしていきたい」と考えています。部下のなかには、積極的に上司に近づいてくるもの、そうではないものの仕事がスムーズでコミュニケーション能力が高いものなどが存在するでしょう。

ときには上司のほうから、相性的にいいと感じる部下と親しくなることもあるはず。それが結果的に「えこひいき」と取られてしまうリスクもあります。他の部下と同じように接しているつもりでも、なんとなく「違い」を感じてしまう部下にとっては、仕事に対する嫉妬や諦めの気持ちが生まれてしまうかもしれません。

トラブル時など、適正な行動が取りにくくなることも


上司と部下の仲がいいのは、風通しがいい職場環境・スムーズな仕事の進行につながります。
一方で、トラブルが発生したとき、仕事における方向転換など判断が必要なときなど、適切な是正ができずにタイミングを逃す可能性もあります。

たとえば部下を傷つけてしまう、関係性を壊してしまう、社内での評価を下げてしまうなど、部下に対する同情的な感覚が芽生えて厳しいかじ取りがしにくくなってしまうことも。もしも他の部下ではみられないような、肩を持つ行為をとった場合には、他の部下からの信頼を損なってしまう可能性もあります。

上司と部下には共創・補完する関係が有効


上司と部下といえば、基本的に「上下関係」という言葉を使います。しかし、上下関係を重要視するあまり、近すぎる距離感を気にしてしまうのかもしれませんね。たとえば上司と部下の関係では、「補完する(不足を補い完全な形にする)関係」「共創する(共に創っていく)関係」と考えてみてはいかがでしょうか?

常に「上司」「部下」と線引きするのではなく、ひとつの目的・目標に対して足りない部分がないか把握して必要なものを補う、そして共に創っていく関係が有効です。このように考えることで、部下も「仕事を与えられる存在」ではなく、「ひとつの目標を達成するためのパートナー」として上司のことを認識するでしょう。

関係性は密接にすればいいのではなく、それぞれがひとりの人間として責任ある行動をすることで、ほどよい距離感が生まれるはずです。

理想の上下関係をつくるために必要なポイント


上司と部下との理想的な関係を生み出すには、いくつか抑えておきたいポイントがあります。まずひとつに仕事における目的を共有することです。すべての部下と認識を共有することで、信頼のおける関係性の維持につながります。

次に「上司はいつも完ぺき」と思わせるのではなく、ときには弱みを見せ、補完・共創する関係だと認識させることです。上司が完ぺきだと認識されると、上司の判断待ちばかりしてしまう部下も出てくる可能性が。人誰しも人間であることを認識させ、チーム全体がひとつになり協力し合う一体感をつくります。

それに併せて、部下の意見も積極的に聞き入れましょう。問題点なども吸い上げ、ひとりの部下だけではなくチーム全体の意見を公正に聞く姿勢が大切です。

20 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

「巻き込み力」はデキる人の必須条件!職場の完璧超人はもう時代遅れ?

「巻き込み力」はデキる人の必須条件!職場の完璧超人はもう時代遅れ?

かつて「仕事がデキる人」といえば、自分の仕事を一人でこなす「完璧超人」のようなイメージだったかと思います。しかし、最近は働き方の変化により、仕事がデキる人の定義が少しずつ変わってきているのです。 今回は今の時代にこそ必要とされる「仕事の巻き込み力」について紹介していきたいと思います。
良い会議は「30分、少人数、資料は1枚」段取りとネクストステップが重要

良い会議は「30分、少人数、資料は1枚」段取りとネクストステップが重要

『最高品質の会議術』を著した前田鎌利氏は会議の生産性をアップさせるためには、「30分以内に終える」「参加者は少人数に絞る」「主要資料は1枚だけ」「段取りに手間と時間をかける」「報告にネクストステップを加える」という5つのポイントがあるといいます。
Evernoteを仕事で活用する方法|効率が上がる使いこなしのコツ

Evernoteを仕事で活用する方法|効率が上がる使いこなしのコツ

2010年頃には非常に話題となったデジタルノートEvernoteですが、価格改定があったり、Google keepなどの競合製品が話題になるなどして、いまでは下火になっているようにも思えます。今回は、Evernoteの使いこなしについてご紹介します。
仕事ができる人の特徴は?できない人にならないための注意点4つ

仕事ができる人の特徴は?できない人にならないための注意点4つ

仕事をスピーディーかつ正確にこなす人には憧れるものです。そんな「仕事のできる人」にはいくつかの共通点があります。反対に、仕事ができない人にも特徴があるようです。それぞれの特徴を把握して、職場で意識して動くことで仕事のスキルアップができます。
アウトプットで試されるリベラルアーツ力|企業が期待する教養

アウトプットで試されるリベラルアーツ力|企業が期待する教養

クリティカル・シンキングの力や国際性が重視されるビジネス環境となった今、リベラル・アーツ研修や講習に参加する社会人が増えています。リベラル・アーツの知識を深めることも大切ですがその知識をアウトプットする力が重要です。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

湊音 湊音
お金の教養講座
お金と投資のセミナー情報(無料)

お金の教養講座

おすすめ

お金の教養講座

⼤⼈として知っておきたいお⾦の知識。
⼈⽣そのものを充実させるためのお⾦の基礎講座

月5万円で資産1億円を目指すゴイチセミナー

1億円を作った人が実践してきた「資産運用のルール」を真似しよう


ファイナンシャルアカデミー公式SNS