④ ジェスチャーを効果的に使う
われわれ日本人には不慣れなことですが、ジェスチャーを使用することはスピーチの効果を2倍にするといわれています。たとえば、腕を伸ばして会場を包み込むようなジェスチャーは、結束力を高めるといわれています。一方で、髪に触れたりする「癖」は人々の注意力を妨げることにつながるので注意しましょう。
⑤ 沈黙を味方につける
日本の伝統芸能では、「間(ま)」は「魔」につながるといわれるほど重要な沈黙の時間。
ペリエ氏も、「沈黙はスピーチの一部」と語るほど重要視しています。沈黙を支配するもの、これすなわち会場も支配するというのが彼の意見です。
スピーチを始める前に深呼吸をし、3秒沈黙し視線を会場全体にスクロールさせます。こうすることで、会場の関心をこちらに向けるのです。しかし、沈黙は使い方を間違えると聴衆に飽き飽きした思いを抱かせるというリスクも。
スピーチを始める前に深呼吸をし、3秒沈黙し視線を会場全体にスクロールさせます。こうすることで、会場の関心をこちらに向けるのです。しかし、沈黙は使い方を間違えると聴衆に飽き飽きした思いを抱かせるというリスクも。
⑥ 緊張を克服する方法は存在する
人前で話すことに慣れていない人にとって、感情の高ぶりを抑えきれないのが当然。緊張して頭が真っ白、という経験があるかたも多いでしょう。
聴衆が、話し手の意見に反応をするのはごく自然なことです。しかしそれは、必ずしも否定的な反応ではないのです。スピーチとは、話し手と聴衆のあいだのゲームのようなものと心得て、聴衆と感情を交し合う場だと思えば緊張も解けていきます。
⑦ スピーチの初めから終わりまでシミュレーションする
自分自身がこの壇上に立つ資格があるのかと不安になるのも、スピーチがうまくいかない理由の一つ。その不安を完全に消去することは難しいが、その不安を操作することは訓練によって可能だとペリエ氏は語ります。
スピーチする自分を客観的に頭の中でイメージし、最初から最後までを地図の点を結ぶようになぞるようにシミュレーションすることで可能になります。
⑧ テキストは楽譜、声は楽器
先に述べたように、声の抑揚がスピーチの効果に及ぼす影響は大きいです。借り物のような声で話しても、思いは聴衆に伝わりません。意思を強調するために、叫び声をあげるのもNG。
スピーチの内容によって、強調する部分、柔らかく話す部分、ゆっくり話す部分など、楽譜のように印をつけ、記憶してしまいましょう。