2019.10.21
ケトジェニックダイエットの基本
ケトジェニックダイエットとは、食事内容を変えることで体脂肪を減らすダイエット法です。そのためには、エネルギー源を糖質からケトン体に切り替える必要があります。
一般的に、糖質(炭水化物)やタンパク質、脂質を摂取し、その中の糖質がエネルギーとして使われます。使われなかった糖質は体脂肪として蓄えられるため、糖質の摂取量を減らす方法でダイエットをしている人は少なくありません。
しかし、エネルギーとなる糖質が足りなくなると、筋肉がエネルギー源になります。筋肉が分解されると基礎代謝量も減少するため、太りやすい体質になってしまいます。
そこでおすすめするのが、ケトジェニックダイエット。
糖質の摂取量を減らしタンパク質や脂質の摂取量を増やすことで、脂質やケトン体をエネルギーにすることができます。その結果、ケトン体体質になり、筋肉量を減らさず体脂肪を燃焼させるエネルギー回路になります。
ケトジェニックダイエットをスムーズに行うためには、次のような手順を踏みましょう。
低糖質高タンパク高脂質食を1週間続ける
突然生活習慣を変えてしまうと、それがストレスになり、糖質の過剰摂取につながる恐れがあります。そのため、最初の1週間は細かい計算をせず、低糖質高タンパク高脂質食に慣れましょう。
具体的には、普段食べているご飯や麺類など炭水化物の量を少しずつ減らします。その減らした分を、卵や魚、豆腐などタンパク質の多い食材で補いましょう。また、ご飯の量を減らすと炭水化物に含まれる食物繊維の摂取量も減ってしまいます。それを補うために、野菜類をたっぷりとってください。ただし、糖質の多い根菜類は除きます。
間食で甘いものを食べる習慣がある場合は、ナッツ類に置き換えましょう。アーモンドやピーナツなど、タンパク質や脂質が多いものがおすすめです。まずは分量を気にせず、食習慣を変えることからはじめてください。
計算しながらケトジェニックダイエットを行う
ケトジェニックダイエットの基本的な習慣ができたら、栄養成分を計算して摂取量を決めましょう。
まず、糖質の摂取量は1日50g以下、最大でも60gに抑えることが大切です。たとえば、白米は茶碗1杯150gあたり55g、サツマイモは1/2本100gあたり30gの糖質が含まれています。また、炭水化物による食物繊維の摂取量が足りない分は、引き続き糖質の少ない野菜類で補いましょう。
次に、タンパク質は体重1kgあたり1.5gを目安に摂取してください。体重60kgの場合は1日90gです。ただし、タンパク質の場合は糖質ほど厳密に計算しなくてもよいでしょう。
そして、脂質の摂取です。しっかりケトン体体質にするためには、エネルギー源として適度に脂質を摂取する必要があります。サラダ油ではなく、ココナッツオイルのようなエネルギー源になりやすい中鎖脂肪酸をとりましょう。摂取量の目安は、1日大さじ2杯程度です。
食事量が足りない場合は、きのこや海藻、葉野菜で補いましょう。食事の最初にキャベツなどの葉野菜を食べることで、満腹感を得やすくなります。なお、食材ごとの栄養成分量に関しては、ウェブサイトや書籍に掲載されている文部科学省の食品標準成分で確認することをおすすめします。
糖質がほしくなった時は筋トレ後に摂取する
ダイエット中にどうしても糖質がほしくなった場合は、筋トレ後に摂取するようにしましょう。そうすることで、筋肉の修復や回復に糖質が使われるためです。ただし、摂取量が多いとエネルギー源がケトン体から糖質に逆戻りしてしまうため、できるだけ糖質の摂取量を減らすようにしてください。低糖質パンや糖質ゼロの麺などを多く加えるとよいでしょう。
目的に合わせてケトジェニックダイエットを活用する
目的に合わせてケトジェニックダイエットを活用しましょう。
短期的なダイエットが目的の場合、有酸素運動との組み合わせがおすすめです。ケトン体体質の状態にカロリー消費量を増やすことで、1~2週間の短期間でもダイエット効果が期待できるでしょう。
また、引き締まった体型やボディラインを整えたい場合は、筋トレとの組み合わせがおすすめです。ケトジェニックダイエット中は、体脂肪が燃焼しやすく筋肉が落ちにくい身体になっています。そのため、筋トレをすることで、より引き締まったボディを手に入れることができるでしょう。
まとめ
ケトジェニックダイエットは、健康的に食べて痩せる方法です。ただし、糖質の摂取量を減らし、反対にタンパク質や脂質の摂取量を多くするため、食習慣は大きく変わります。また、正しい方法で行わずに、満腹感が得られず途中でやめてしまうケースもあります。そのため、ケトジェニックダイエット中はしっかり食べることが重要です。食事量を増やすためには、きのこや野菜類を多く食べるようにしてください。満腹感が得られるやり方は、ダイエットで挫折しやすい人におすすめの方法です。