馬車の幌を上げて、毅然と世の中を見据える美しいひと。
19世紀、慣習や決まり事に固く縛られた当時のロシア社会では、若い女性が幌なし馬車に一人で乗るのはいかがなものかというのが常識だったそうですから、こんな眼差しを持つ女性が生きていくには、おそらく様々な葛藤や孤独があったでしょう・・・肌を刺す冷気の中、人生を内包したこの眼差しと、一方で、ふわりとピンクに色づいた若い肌の湧き出るようなあたたかみ。「何を甘えているの、しっかり歩きなさい!」と叱られているようで、私はこの作品の前では、氷つくロシアの冬を全身に感じながら、思わず姿勢を正してしまうのです。
19世紀、慣習や決まり事に固く縛られた当時のロシア社会では、若い女性が幌なし馬車に一人で乗るのはいかがなものかというのが常識だったそうですから、こんな眼差しを持つ女性が生きていくには、おそらく様々な葛藤や孤独があったでしょう・・・肌を刺す冷気の中、人生を内包したこの眼差しと、一方で、ふわりとピンクに色づいた若い肌の湧き出るようなあたたかみ。「何を甘えているの、しっかり歩きなさい!」と叱られているようで、私はこの作品の前では、氷つくロシアの冬を全身に感じながら、思わず姿勢を正してしまうのです。
ロシアの大地に流れる、透明な冷えた空気。そこに凛として立ち向かう人々の体温。実物はこちらで体験できます。背筋を伸ばして冬を乗り切る力が湧きますよ。
国立トレチャコフ美術館所蔵
『ロマンティックロシア』展 Bunkamura ザ・ミュージアム
2018年11月23日(金)-2019年1月27日(日)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/
『ロマンティックロシア』展 Bunkamura ザ・ミュージアム
2018年11月23日(金)-2019年1月27日(日)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/
美術に「音」をつける作業が実は一番楽しい!
こんにちは。美術展用映像・コンテンツ企画製作= “美術展のクロコ業”十余年の、かってんともこと申します。あなたは、アートに接して感じたことを人に語ることができますか? 企業にも導入されているアート研修をおひとりさまでも体験してみてください。「ひとり研修」第3回目は、「音」にまつわるお話です。