2019年6月17日 更新

【リバースプロジェクト龜石太夏匡】未来づくりとお金のジレンマを抱えて進む

社会的事業を多く手がけるリバースプロジェクトは、株式会社として利潤も追求します。そこに存在するジレンマとは? そして、同社代表である龜石太夏匡氏の波乱万丈な人生から導き出した「お金」とは?を問います。価値観が揺さぶられるインタビュー後半。

2019.6.13

お金とプロジェクトのバランスは?

STAGE編集部:社会的に意義があることをしようとか、サスティナブルな社会を作ろうとしたときに、お金とはどのような位置づけになりますか?
龜石さん:リバースプロジェクトをやっていて、こんなことを言うのか、と思われるかもしれませんが、「いいことをやるから」とか「特別な素材を使ってるから」だけでは、商品は売れないんです。そこに価値を見い出すという人は、なかないないんだな、と、10年やってきて、感じています。
例えば、パートナーやクライアントがいるとすると、それは企業だったり、行政や地域だったりしますが、そこにきちんと利益を上げる仕組み、よく言うwin-winな関係にならなければいけない。メリットがなければプロジェクトは長続きしない、というのが本音だと思っています。それが「仕事」にしていくということだと思います。
リバースプロジェクトで、素晴らしいと言われる理念を掲げてやっていても、そこに片目をつぶらなきゃいけない瞬間もあるんです。仕事ですから。
STAGE編集部:利潤を追求する以上は、そうですね。
龜石さん:だけど、その中で「偽っているという心」を麻痺させないことが大事だと思っています。
例えば、エシカル(ethical)をテーマにプロジェクトをはじめたとします。エシカル素材で、制服を作りましょうとなる。でも、100%エシカルな制服なんて作れないんですよ。
50%なのか、30%なのか、もしくは10%ぐらいしか取り入れなれないかもしれない。クライアントの予算の都合があるからです。最初は100%で行こうと思っても、プロジェクトが進んでいくうちに、妥協の連続になる。
でもその中で、「じゃあ、これやるの? やらないの?」という話なんです。僕らはあくまでもプロジェクトを仕事でやっている以上、やります。これが10%でスタートしたとしても、次に20%にしていくことが必要なんだと思うからです。
我々は別に環境保護活動家でも保護団体でもない。あくまでも株式会社である以上は、きちんと利益を上げていく。こんな小さなリバースプロジェクトですら、やはり、きちんと利益を上げて、右肩上がりを作っていかなきゃいけない。
これが、今の社会のシステムの中では、絶対的な「お金にまつわること」。ここは、もう、本当に大きな社会システムが変わらない限りは変わらないと思っています。
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