2018.11.20
STAGE編集部:高橋さんのお仕事を一言で表すと何でしょうか。
僕は「おもちゃクリエイター」としてお仕事をしています。
例えば代表的なものに「民芸スタジアム」というゲームがあります。乙幡啓子さんというクリエイターの方との共作です。発端は乙幡さんが民芸品にハマってるって言いだしたことですね。民芸はそれぞれキャラが立ってるから、対戦ゲームにして、木彫りの熊召喚!とか言わせようって言ってたら、笑いが止まらなくなって。超面白いから作ることにして、丸1年かけて完成したんです。
僕は民芸は面白いなと思いつつも、そんなに重要なことではなかったんです。それより子どもの頃、遊戯王とかポケモンとか、カードゲームの対戦が好きだった大人が、このゲームひとつ買ったら昔好きだったトレーディングカードゲーム風の対戦ができるというところにニーズがあるというのが、僕目線で商品化を目指した理由でした。自分のお子さんと遊んでもいいけど、大人同士でやりたいって人は絶対いると。
一方、乙幡さんは、このゲームは民芸図鑑として面白いし、イケてると考えていて、結果的にはその両方の理由で売れていくのですが。ツイッターでこの遊び面白いよってつぶやいてくれた人も多くて、自分に共感する人がたくさん集まってくれたんだなという感じです。
やりたいことにお金を使う。ゲームで幸せなお金の使い方を教えたい
STAGE編集部:新発売のゲーム「わくわくワーク」は、どのような経緯で生まれたのですか?
もともとは、小学生向け金融経済教育の講座で使っている「ハピプロ」というゲームを商品化できないかと相談を受けたんです。
親子や多くの人で楽しめるようなゲームにしていく方向性で考えている中で、「ハピプロ」が「わくわくワーク」というかたちになりました。
親子や多くの人で楽しめるようなゲームにしていく方向性で考えている中で、「ハピプロ」が「わくわくワーク」というかたちになりました。
STAGE編集部:「ハピプロ」はお金を使うとハッピーが入ってくるロジックでしたが、そこは変わらず。
そうです。まず理念として、幸せなお金の使い方というのをお子さんに教えたいというのがありました。僕らも子どものとき、お金の使い方なんて考えたことがなくて、欲しいものがあったらお小遣いで買うだけでしたよね。
わくわくワークの元となったハピプロにはお金の使い方や物を売るなどいろんな要素がありましたけど、その中でやっぱり面白いなと思ったのは、職業に就くという部分。自分がなりたい姿、つまり幸せな人生に向かっていくために職業を選ぶというところが面白いと思ったんです。それって人生の本質だけれど、子どもの頃から何になりたいとか仕事が分からなくて漠然としたまま、結局大学3年生ぐらいの間際になってどうしようって考えるという人が多いですよね。でも、やりたいことを見つけられたら人生は楽しい。だから、そのきっかけになるようなゲームにしたいなと思いました。自分が直観的にやりたいこととか欲しいものにお金を使っていたら、なりたい職業が分かるというか、気づきにつながるような「職業診断ゲーム」にしようというコンセプトを立てたわけなんです