主に昼間は仕事で株価が見られないという人たちに対して、基本的に次のような投資スタンスを勧めるようになっております。
すなわち、上昇トレンドでは積極的な投資を心がけ、年率30%で増やしていく一方で、ボックストレンド・下降トレンドでは大きな損失を抱えることのないように注意し、年率5%程度で満足する投資をしていくということです。
かつてはボックストレンドや下降トレンドではリスク回避を優先するために、株式の代わりに外貨や外債での投資を勧めていましたが、今では株式のままでも十分に目標が達成できる手法を実践しているので、いっそうシンプルに、かつ柔軟に対応できるようになっています。
この仮定に基づいて計算通りの運用を進めていけば、2007年から2026年までの20年間で投資資金は9.6倍に増加することになります。大きなリスクを取って1年、2年といった短期間で資産を10倍に増やそうと一か八かの勝負をせずとも、堅実なプランのもとで10倍という目標を達成するのは十分に可能なことなのです。
それに加えて、私がこれまで申し上げ続けてきたのは、世界の政治・経済のリスクを考慮に入れながら、投資のリスクをコントロールするということです。リスクをコントロールするには様々な方法がありますが、私が考える簡単なリスク・コントロールの方法は、株価トレンドや経済金融環境に応じて、運用ポジションの比率を柔軟に変えていくということです。
実際のところ、景気拡大期と金融緩和の双方が続く局面では、「暴落時に買い、上昇時に欲張らずに売る」のが基本としてきました。次に、景気拡大期と金融引締めが進む初期の局面では、同じ対応となりますが、「ポジションは控えめに(たとえば、3分の1あたりに)する」のが肝要であるとしてきました。
そして次にやってくる、金融引締めと景気後退が相次ぐ局面では、「ノーポジション(現金比率は100%)で余裕を持って待つ」のが賢明であるとしています。そういった意味では、2019年後半~2020年には積極的な投資のチャンスがやってくると睨んでいます。
なお、私のブログ『経済を読む』においては、大事な局面では株価の流れを分析していることもありますので、ぜひ参考にしてみてください。