2017.12.6
生まれ育った沼津で雑貨店「hal」を営む後藤由紀子さん。大切な人やお気に入りのモノを慈しみながら暮らす穏やかな生き方が注目を集め、そのライフスタイルを綴った著作は10冊を超えました。
人気の理由を、「特別何かが得意なわけでもないけど、なんとなく大体できている。完璧ではないのが逆にちょうど良いのかもしれませんね」と語ります。どこまでも自然体な彼女は、ファンがあこがれる心地よい暮らしぶりを「大雑把」と表現し、実際より誇張して見せようともことさらに美しく見せようともしません。
ありのままで心地よく暮らすための考え方について聞きました。
生まれ育った沼津での暮らしを綴った11冊目の著書が発売
STAGE編集部:12月9日に新著『後藤さん、今日はどちらへ? 地元な暮らし』が発売されるそうですね。
はい、地元の沼津についての本です。地元が大好きで、でもその良さって、東京に6年間出ていて初めて気づいたこともあるんですよね。地元を出るまでは何も思わなかったけれど、例えば毎日帰ってきたときに見える富士山がきれいだとか。
特に観光についての本というわけではなくて、お店のことも少し書いてありますが、沼津の日常の魅力を紹介している本です。
STAGE編集部:誰もが引き込まれてしまうような心地よいライフスタイルが取り上げられた著作も11冊目となりました。
(自分は)こんな風だし、沼津だしいいのかな、と思います。それでも、格好つけるのはもう年齢的にも面倒くさいから、いつでもありのままを書いてもらうようにしています。きれいなことを書いてもらっても直してしまいます。周りの友達に、「何言っちゃってるの?」と笑われないようにしています。
前に、「『丁寧』な暮らし」というタイトルの企画をいただいたときは、「全然丁寧ではありません」って断ってしまいました。