窓から見える景観にもコダワリを持って設計されているケースが多く、窓を開けて眼の前が隣のビルの壁、などと言う富裕層向け高級賃貸マンションはあり得ませんね。高級ホテルのスイートルームをイメージしていただくと、富裕層向け高級賃貸マンションの室内の雰囲気を掴みやすいでしょう。
富裕層が都心部の高級賃貸マンションを選択する理由とは?
富裕層が都心部の高級賃貸マンションに住む最大の理由は、何と言っても「職住接近」によるメリットです。毎日の通勤・通学に長時間を費やし、心身共に疲弊するのは、高いパフォーマンスを発揮するための妨げになることは明らかです。加えて、子弟の教育を考えても、都心部住まいの方が与える教育の選択肢の幅が明らかに広くなりますね。私学の中高一貫の名門校や、実績ある進学塾なども、都心部住まいの方が通いやすいケースが多いです。
富裕層・準富裕層に属すると思われる知己を眺めても、さすがに上で触れたクラスの高級賃貸マンション住まいはほとんど見かけませんが、港区や中央区、千代田区の賃貸マンション住まいはやはり多い印象です。通勤の所要時間は片道30分以内で、タクシー・ハイヤーの利用頻度も高い方が多いですね。その上、グローバル企業の幹部などであれば、国内外への頻繁な転勤は避けて通れません。
持ち家であっても、その都度賃貸物件として他人に貸し出し、自らは住めないことになります。そのため、持ち家にこだわる心理は、富裕層の方が一般層よりも遙かに低いケースも少なくありません。逆の見方をすれば、法人としての賃貸契約で、企業役員用の社宅として高級賃貸マンションに住まう富裕層も珍しくないということですね。
また、自宅で起業している富裕層であれば、高級賃貸マンションを事務所兼住宅として申告すれば、案分に応じて必要経費として処理することも可能です。都心部一等地の高級賃貸マンションが、自らの事業のオフィスも兼ねることになる訳です。実際、私の知人の何名かも、千代田区や港区、中央区内の高級賃貸マンションを、事務所兼自宅として利用しています。