2018.11.21
数々の「女性初」という栄冠をつかんだ華麗な経歴
フランス、パリ生まれのクリスティーヌ・ラガルド氏はカトリックの教育を受け、若い頃はシンクロナイズドスイミングの選手として、フランスのオリンピックチームに所属するスポーツ万能選手でした。フランスの東大にあたるENAの受験に2度失敗するも後悔せず、他のグランゼコールで政治学を学んだ後、米国のベーカー&マッケーンジーで弁護士として活躍し、2006年には同社で女性初となる所長に就任しています。
この「女性初」という栄冠が彼女に与えられるのはこれだけに留まりません。フランスのラファラン内閣では農業・漁業相、フィヨン内閣ではフランスで女性初の財務大臣に就任し、G8に参列した女性初の大臣となりました。2011年には世界経済の中枢機関である国際通貨基金(IMF)の専務理事に就任し、女性初のトップとして世界中の注目を集めました。
モード界も注目する一流のファッションセンス
女性初という冠が至る場面で繰り返されるラガルド氏は、経済界だけでなくファッション界からも熱い目が注がれています。水泳選手として鍛えられた長身のボディは、還暦が近い今も昔とほとんど変わらぬスリーサイズを保ち、美しい銀髪と整った目鼻立ちと共に美しい中年女性のお手本にもなっています。
既に「元」が完璧な彼女に、さらに魅力をアップさせているのが、フランス女性らしいエスプリの効いたファッションセンスです。経済トップリーダーの顔と、女性の顔を切り離すことなくうまく調和させるそのテクニックには、世界の女性リーダー達も指標とするヒントが無数に隠れているのです。
職場では洗練されたスーツ、パーテイではエレガントなドレスなどTPOをうまく使い分けて着こなし、彼女のシンボルアイテムとも言えるスカーフやストール使いは、まるでプロのスタイリスト並みと評判で、アクセントとしてのバッグやアクセサリー使いもモード各誌から絶賛されています。エルメス、ヴィトンといった一流ブランドを長年丁寧に使いこなす技は、まさにフランスの上流マダムの品格さえ漂い、一流のキャリアと女性のバランスを最高次元に保っているのです。
女性リーダーの魅力とは
仕事場は戦場でもありますが、「最大の敵は自分の弱さ」であると自認するラガルド氏は、戦闘的な政治経済の舞台においても笑顔を見せることをモットーにし、暗い話題や困難な状況でもユーモアで周りを明るく照らすよう心がけているそうです。