2019.3.5
腕の筋肉の質と構造を知る
筋トレの前に、腕の筋肉がどのような質や構造になっているのか知ることで、納得しながら筋トレを続けられます。
「腕」というと、力こぶの部分、つまり上腕二頭筋を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、上腕二頭筋は2つの筋群しかない小さな部位です。一方その裏側、二の腕側にある上腕三頭筋のほうは、3つの筋群が集まっているため上腕二頭筋よりも大きな部位です。そのため効率よく腕を太くするためには、上腕三頭筋の筋トレを重点的に行うことが大切になります。上腕三頭筋の発達を土台にし、その上で拮抗筋である上腕二頭筋を鍛えることで、腕全体をスムーズに太くすることができるでしょう。
また、専門的な器具やマシンがなければトレーニングできないと思っている人も少なくありません。しかし、腕は胸や足など大きな筋肉ではないため、負荷が高くなくても十分に発達させることができます。ただしこれから解説するように、種目や回数、インターバル、追い込み方を工夫しなければいけません。
上腕三頭筋のトレーニング「ナロープッシュアップ」
まずは、上腕三頭筋のトレーニングからはじめましょう。上腕三頭筋を鍛えるおすすめの種目は「ナロープッシュアップ」です。ナロープッシュアップとは、手幅を狭くして腕立て伏せをするトレーニング方法です。体重を上腕三頭筋で受け止めるため、ダイレクトに負荷をかけることができるでしょう。
やり方は、まず腕立て伏せと同じ要領で床にうつ伏せになり、腕を伸ばした状態で手のひらを床につけます。手と手の間は拳1~2個分空けてください。次に、この体勢から3~4秒かけて体を下ろします。そして1~2秒かけて体を持ち上げてください。この時、しっかり腕を伸ばすことが大切です。回数は限界まで行いましょう。30秒のインターバルを置き、同様のトレーニングを3セット行ってください。
最終セットでは、限界がきたところで床にひざをつき、負荷を軽くしてから続けてプッシュアップを行います。さらに限界がきたら、体を下ろす距離を短くして、力を最後まで出し切ってください。筋肉を太くするためには、このようにしっかり追い込むことが大切です。上腕三頭筋の土台をしっかり作ることで、次に行う上腕二頭筋のトレーニング効果も高まるでしょう。
上腕二頭筋のトレーニング「パームカール」
上腕二頭筋のトレーニングに移りましょう。上腕二頭筋を鍛えるおすすめの種目は「パームカール」です。パームカールは、ダンベルのような器具を使うことなく、自分の筋力を利用してトレーニングできる種目です。