2017年10月12日 更新

世界で一番美しい花嫁を生み出すウェディングドレスデザイナー (西村有紀子)

ミスインターナショナルやミスワールドのジャパンオフィシャルデザイナーを務める、ウェディングデザイナーの西村有紀子さん。東京・市ヶ谷に自らデザインした自社ビルを構えるなど女性起業家としての側面も持つ西村さんの仕事への想い、ライフスタイル、そしてこれからの夢とは?

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2015.5.29

■金融の世界からデザインの世界に

−もともとは保険業界にいらしたとお伺いしたのですが、金融の世界からデザインの世界に転身されたきっかけは?

大学生の時に「一生働ける仕事を」と思って就職活動していたんですけど、当時は産休・育休とか、再雇用とか、そういう制度が今ほど充実していなくて。「会社勤めをしながら子育てをするのは無理だな」と就職活動中に感じたので、自分が社長になるしかないと思ったんです。3年以内に独立して起業すると決めて、そのために世の中のことを学べる会社に就職したい、と考えたときにやはり一番大事なのが「お金の流れを学ぶこと」だと。

−大学生の時に、すでに「起業する」という発想があったということですよね。なぜそのような選択肢を思いついたのでしょうか?

実は、私が大学に入学したばかりの4月に父が突然、蒸発してしまって。慌てて自分でどうやったら学費を払えるか調べたりして、ドタバタだったんです。そのときに母に「こういうことも人生ではあることだから、自分と自分の子どもだけは自分の力で食べていけて、育てられる力を身につけないと不自由な人生になるよ」っていうのを言われて。そこが原点かもしれませんね。

基本的に、お金を稼ぐことは好きです。それが社会からの評価ですから。大学時代も「いかに効率よく自分の時給単価を上げるか」ということをかなり意識していました。当時でも月収が30万円以上はありましたね。
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−そして、実際に就職してから3年で起業されたわけですね。

絶対に3年目の3月に起業すると決めていたので、とりあえず3月に辞めて、会社を設立しました。同じ会社で同僚だった女性と二人で八畳一間のマンションを借りてスタートしました。

−そのときすでに、ウェディングドレスのデザインをビジネスにするというのは決めていたんですか?

まったく欠片もないですね。本当は会社にいる3年間にやりたいことを見つけようと思っていたんですが、見つからなくて……。そんな中、ちょうど結婚することになり、ドレスを見に行ったら、ウェディングドレスの業界が顧客にとってよい環境ではないことに気がついて、「じゃあこれだ」って思ったんです。

■海外旅行から「もっと安くできる」という確信を得た

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−そこでオーダーメイドのウェディングドレスの販売をビジネスとしてスタートしたわけですね。

25万円から30万円くらいで、オーダーメイドのシルク100%のドレスを作りたいという想いがありました。ドレスも着物もそうなのですが、正絹とポリエステルのものでは、全然風合いも違うし、存在感も違う。やっぱり、シルクって特別感があると思うんです。ポリエステルだと通気性が悪いので、レインコートを着ているみたいに蒸れて顔が火照ってきてしまうんですけど、シルク100%だと軽いし、通気性もいいので涼しいし、冬は暖かいんです。結婚式で花嫁を美しく見せたいなら、絶対シルクだと。

でも、私が自分のウェディングドレスを見に行ったときも、シルクのものは大体100万円前後。これを、もっと安くできるんじゃないかなって。

−結婚式って誰もが初めての経験なので、多くの人は高いのか安いのかという基準が持てないと思うのですが、「もっと安くできる」と感じた理由はどこにあったのでしょう?

インドネシアとかタイとかに海外旅行に行って、現地でオーダーメイドのシルクのスーツとかワンピースを作ると、2〜3日でよいものを安く作ってくれるお店が結構たくさんありますよね。海外旅行に行ったときにそういうのを利用していたんです。だから、純粋に「なんで日本だと100万円になっちゃうんだろう」って思って。そういう感覚値はとても大切だと思います。

■すべてのデザイン画を自分で描くというこだわり

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−ドレスのデザインは西村さんご自身がされるんですか?

そうです。今はすべて私自身が最初にヒアリングを行っています。そこで出てきたイメージをもとにその場でデザイン画を描くんです。またそれで来ていただいたりするのは、時間がもったいないので。その後、工場でシーチングっていう、別の綿の生地でドレスそのものを作るんです。それが仕上がったら実際に着ていただいて。

ドレスを着てもらうのって、結構大変なんですよ。アシスタントに手伝ってもらえばいいんですが、「この人はこう着せた方がきれい」っていうこだわりもあって。ここはここまで持ち上げたほうがいいとか、逆にこの人は上げ過ぎないほうがいいとか、そういう感覚は私自身にしかわからないので、すべて私がやっています。肉体労働なので、体力的に相当しんどいですけど(笑)

■「古代文字」のアートを海外にも広げたい

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「舞」をモチーフにした古代文字の作品。
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