2018年10月11日 更新

「いつかは住みたい」北京・上海での生活費

中国の首都であり数々の歴史的建造物が存在する北京。摩天楼が立ち並ぶ美しい都市・上海。いずれも中国の代表的な経済都市で、日本の企業から派遣された駐在員も数多く存在します。

一方、ローカルでも少しお高めの中華は1人100元(1,600円)ぐらいから。ディナーの平均予算を食べログ海外版のレビューで見てみると、高級中華ディナーの平均予算が1万円~、中堅で3,000円前後、小籠包専門店などで1,000円程度。日本で中華料理を食べる外食する場合とあまり変わらない印象です。
日本食は、レストラン、居酒屋、寿司屋、焼肉屋などほとんどのジャンルを網羅。お値段も日本で食べる場合と変わりません。イタリアン、フレンチ、タイ、ベトナム…など各国料理も数千円から食べられます。予算は日本にいるときと同程度用意しておけば問題ないと思います。
自炊する場合の食材は、地元の市場で買うと安く抑えることができます。イトーヨーカドー、イオン、カルフール、ウォルマートなど日本でもおなじみの大型スーパーもあり、日本の食材、調味料なども入手できます。ただ、日本の食材が割高なのはもちろん、生鮮食品なども国内のスーパーマーケットと比べて高いように感じます。自炊派でもスーパーマーケットでの買い物が中心の場合、日本より食費がかかることを覚悟しておいた方がよさそうです。

以上をふまえて1カ月にかかる食費を試算してみましょう。やはり個人差が大きいとは思うのですが、ここでは、自炊やローカルフードで節約しつつ月2~3回外食(1回3,000円程度)したと考え、1カ月に3~5万円とします。

北京・上海の移動は地下鉄+タクシーが便利

北京・上海の交通は日本と比べると格安です。地下鉄の運賃は距離によって料金が異なり、上海地鉄、北京地鉄ともに6km以内なら3元(約51円)、12kmまでなら4元(約64円)です。日本のSuicaに相当するICカードは購入時に20元のデポジットが必要ですが、バス運賃の割引などの特典があり、使いこなせばさらにお得。日本の地下鉄と違い、改札の前に荷物検査があり物々しい雰囲気ですが慣れてしまえば問題ありません。
タクシーも日本と比べるとお安く、北京のタクシーは、初乗りが13元(約210円)。3キロを超えると1キロあたり2.3元(約40円)を追加していく仕組みです。上海のタクシーも初乗り14~16元(約260円)、3キロを超えたら2.5元/kmと北京のタクシー事情とほとんど変わりません。基本的に中国語でやりとりをしなければならないためハードルが高いのですが、目的地を書いたメモや地図があれば何とかコミュニケーションをとることができます。ただし、白タクを捕まえてしまうとぼったくりにあう可能性もあるので気を付けてください。
上記を踏まえては1カ月の交通費を試算してみると……毎日外出したとしても地下鉄代金は5,000円以下。タクシーを併用しても1万円いかないのではないでしょうか。

北京・上海は光熱費などの生活必需品は安め

光熱費は約60㎡の1LDKに2人暮らしをした場合光熱費が月々約2,000円程度。約100㎡のマンションで家族が暮らしても月々5,000円程度と日本より安めです。
携帯電話の基本料金は0~50元(800円)程度、通話料は1分0.1~0.5元(約2~10円)程度と割安です。スマホでも月々60元(約960円)程度からあります。自宅へのインターネット設置は、上海電信の場合300M込みプランで月々169元(約2,700円)など。これも個人の使い方次第ですが、3,000~5,000円程度になりそうです。
医療費は前払いで、お金を払わないと治療をしてもらえないというので、万が一のことを考えて海外旅行保険に約1カ月分入ると、約15,000円かかります。これも必要経費と考えると、月々の雑費は2万~3万円程度になりそうです。

いままで見てきた住宅費・食費・交通費・雑費を合わせると、北京・上海で暮らすために必要な生活費は、1カ月あたり約15万円程度になりました。ただし、部屋のランクをあげたり、外食を増やしたりすれば、試算は20万円を超えてきます。日本企業の海外特派員になるなど、住宅費や生活費の補助や海外赴任手当をもらえる環境であれば余裕がありますが、現地採用の給料は決して高くないと言われているので、上海・北京など中国の大都市への移住を考えている方は、十分にプランを練ってから出発する必要がありそうです。
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