2019.5.30
金融資産いくら保有していれば富裕層?
結論から言えば、「純金融資産を1億円以上保有する世帯が富裕層、」このように理解しておけば問題ありません。野村総合研究所(NRI)では、日本全国の企業オーナーを対象とした「NRI富裕層アンケート調査」というものを2016年に実施しています。この際に用いられた富裕層が、現在の日本国内では広く受け容れられています。
1)超富裕層(純金融資産5億円以上)
2)富裕層(純金融資産1億円以上5億円未満)
3)準富裕層(純金融資産5,000万円以上1億円未満)
4)アッパーマス層(純金融資産3,000万円以上5,000万円未満)
5)マス層(純金融資産3,000万円未満)
2)富裕層(純金融資産1億円以上5億円未満)
3)準富裕層(純金融資産5,000万円以上1億円未満)
4)アッパーマス層(純金融資産3,000万円以上5,000万円未満)
5)マス層(純金融資産3,000万円未満)
上記の5分類に分けることが特徴です。1)超富裕層と、2)富裕層とを合わせて富裕層と一般的に称している、と考えておけば良いのですね。
先に触れた「純金融資産」とは、保有する預貯金、株式、債券、投資信託など「金融資産」の合計額から、「負債」を差し引いた金額を意味しています。NRIによる最新の推計では、2017年には日本の127万世帯弱が富裕層(超富裕層+富裕層)に該当しており、全世帯数の約2.4%を占めています。ちなみに、米国の富裕層は現在500万世帯を超えており、名実ともに世界最多を誇っています。
保有する金融資産の世代別実態とは?
ここで、富裕層の実態を直接表すものではありませんが、保有金融資産の世代別の実態を眺めてみましょう。金融広報中央委員会(日本銀行情報サービス局内に事務局あり)の公式サイト、「知るぽると」が公表した2018年11月の最新データによれば、「2人以上の世帯で金融資産を保有する世帯」の金融商品保有額の平均値と内訳は以下の通りです。
・40代の金融資産保有額の平均値 1,238万円
(内訳:預貯金673万円、生命保険277万円、株式90万円、個人年金保険70万円、財形貯蓄43万円、投資信託37万円)
(内訳:預貯金673万円、生命保険277万円、株式90万円、個人年金保険70万円、財形貯蓄43万円、投資信託37万円)
・50代の金融資産保有額の平均値 1,828万円
(内訳:預貯金849万円、生命保険420万円、個人年金保険148万円、株式132万円、財形貯蓄92万円)
(内訳:預貯金849万円、生命保険420万円、個人年金保険148万円、株式132万円、財形貯蓄92万円)
・60代の金融資産保有額の平均値 2,415万円
(内訳:預貯金1,290万円、生命保険435万円、株式212万円、個人年金保険158万円)
(内訳:預貯金1,290万円、生命保険435万円、株式212万円、個人年金保険158万円)
60代の金融資産保有額上昇は、退職金収入によるものと考えられますね。