タイミングも分散する
最後はタイミングの分散です。アセット・マネジメントではアロケーションこそがパフォーマンスの主な決定要因として投資タイミングを必要としていません。しかし、投資のタイミングを分散することに大事なことを得ることが出来ます。
それは、時間を分散して徐々に投資を行うことは、より多くの経験を積めるのではないかと考えています。例えば、投資額が100万円だとします。最初に、100万円のアセット・アロケーションを組んで全額ドンと株や債券を買い付けたとします。そうすると多くの人は、「アセット・アロケーションを組んだのでもう見なくていいかなぁ」となり、その後の資産の値動きに対して意識が薄くなるかもしれません。そうなってしまうと私は非常にもったいなぁと思います。折角、自分のお金を運用するというリアルな体験を通してしか経験できなことがあるのにという気持ちです。
実際に投資をして、良い相場・悪い相場の両方を経験すると、それを上手乗り越えるコツやルールが明確になり身につくはずです。できれば、投資は経験を重ねながら数回分けて分散し興味を持ってその資産の動きを追うことで、その後一生使える知識を身に付けて欲しいと思います。
渋谷 豊

ファイナンシャルアカデミーグループ総合研究所(FAG総研) 代表、ファイナンシャルアカデミー取締役
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