2018.1.16
『お金原論』という本の命題は、「お金とは何か」ということ。
「お金」という軸を通じて自分自身をニュートラルに見ることができれば、人生をもっともっと楽しめるようになるだろう。
これから毎回、『お金原論』の中身を少しずつ伝えていく。すべてが賛同を得られるものであるという確信はない。しかし、生活や人生と切っても切り離せない「お金」というものについて、1人でも多くの人に「お金とは何か」という議論に加わっていただければ幸いである。
「お金」という軸を通じて自分自身をニュートラルに見ることができれば、人生をもっともっと楽しめるようになるだろう。
これから毎回、『お金原論』の中身を少しずつ伝えていく。すべてが賛同を得られるものであるという確信はない。しかし、生活や人生と切っても切り離せない「お金」というものについて、1人でも多くの人に「お金とは何か」という議論に加わっていただければ幸いである。
お金の教養STAGEの「5つの段階」
自分がどのSTAGEに当てはまるのかは、思考、知識、判断、行動、結果という1つの観点から決定される。そのSTAGEに見合った思考を持っているか、知識があるか、といったことだけでなく、それらの思考や知識に基づいて正しい判断を下し、行動に移し、結果が出ているか、といった包括的な観点からチェックを行うことで、より精緻に自分や相手のSTAGEがどこなのかがわかる。
では、それぞれのSTAGEについて1つずつ説明をしていこう。
STAGE1 生活不安定型
「お金が貯まらない」という悩みを持っており、借金をしないと生活が回らない。目の前の生活のために働いてはいるものの、月末になるといつもお金が足りない。運良くお金が増えないかと宝くじを買ってみるけれど、そう簡単には当選しない──お金とうまく付き合うことができず、生活全般にお金の悩みを抱えているのがSTAGE1だ。
なんとなくお金に対してネガティブな考えを持っている人が多いのもSTAGE1の特徴だ。「お金しか信じられない」「お金をたくさん持つと人間性が歪むから持たないほうがいい」「金持ちは悪いやつばかりだ」などと、自分自身の経験や僻み、妬みといった感情によってお金そのものをネガティブに捉えているために、なかなか悪い循環から抜け出すことができない。
このSTAGEの人が何よりも優先して高めるべきなのが、お金の管理能力だ。
恥ずかしながら、以前の私自身がまさにそうだったが、お金の管理能力がないと、お金も貯められないし、収入以上にお金を使ってしまう。その結果、借金の返済に追われ、いつまでもお金の悪循環が続くのだ。
このSTAGEの人が投資を行うと、投資ではなく、投機(ギャンブル)となってしまうことが多い。仮に資産が増えたとしても、管理能力がない状態のままだと結果的により大きな負債を抱えることになってしまう。したがって、資産運用はやるべきではない。
無駄な支出を抑える。毎月一定額を貯蓄する。計画性を持って買い物をする。安易に借金をしない。まずはお金の生活習慣を見直し、家計を健全化することが優先だ。