2017年8月24日 更新

大人の知っ得! 真夏の経済学

生活をしているとふと疑問に思うことが数多くあると思います。真夏といえば、海、屋台ですね。海の家は儲かっているのか? 屋台で原価が安いのはどれ? この素朴なお金の疑問を解決したいと思います。

2017.8.14
灼熱の太陽光線を期待してビーチに遊びに行ってみたものの、あまりの暑さに冷たい飲み物やスナック菓子をついつい買いたくなります。そんなニーズを満たすためにメインの砂浜のど真ん中に鎮座するのが海の家。食事、飲み物、遊び道具、日よけ道具などが販売・レンタルされています。車派はいろいろと持ち込むとは思いますが、できるだけ手ぶらで行きたい派、荷物を少なくしたい電車組には重宝される存在です。
ところで、その海の家で食べる焼きそば、フランク、コーラなどですが、全体的に値段が高いですよね。カップラーメンがそんなに……と驚くことがあります。それでもですよ、それでも行列は途絶えることはありません。つい、「儲かってそうだなぁ〜」と思ってしまいますが、実際はどうなのでしょうか。また、儲かることなら「自分で経営したい!」とう思った方もいるのではないでしょうか?

海の家は儲かるのか

では、あくまでも一般的なケースですが、まったくゼロから始めても儲かるのかという観点でみていきたいと思います。
まず最初にお店を開くためには営業の権利が必要になります。誰でも好きな場所で始めていいわけではありません。実はこの権利を手に入れるのがなかなか困難で、「借りるか買うか」の必要があります。その相場ですが、場所だけを1ヵ月借りれば100〜300万円が相場、しかも家の設営&解体を入れるとプラス500〜700万円必要です。合計で総費用が、ざっと1,000万円といったところです。安くはありません。
次に、営業できる期間はというと海開きの7月1日から8月中旬までの実質1ヵ月半です(1年を通じて経営できる形態の権利もありますが、ここでは夏限定で)。お盆過ぎはクラゲが出るので急激に訪問者が減ります。
さて、この短期間で1年分の売上を目指すことになります。海の家の経営は、まずは費用から考えていきます。人件費や食材・仕入れ費は、海の家でも他のお店と同じように60〜65%はかかってきますので、もし、1,000万円の売上があったとすれば、粗利益は350〜400万円になります。しかし、これに営業権の費用を加える必要があります。そうなると、1,000万円の売上では、約600万円の赤字になります。では、いったいいくらになれば損益分岐、つまりトントンになるかというと3,000万円です。3,000万円-1,950万円(費用)−1,000万円(営業権)=+50万円。
では、実際に、売上が3,000万円になるのでしょうか? もちろん、ビーチの大きさ規模にもよりますが、最近行ったビーチで考えてみてください。売上3,000万円を45営業日で割ると、一日あたりの売上は66万円必要になります。一人あたりの単価を1,000円だとすれば毎日660人のお客さんが必要です。しかも、雨の日も曇りの日も台風の日も含めてです。天候に左右されるなかなか厳しいビジネスです。是非、みなさんもビーチに遊びに行ったら海の家に何人来客がいそうかウォッチングしてはいかがでしょうか? 儲かっていそうですか? それとも……。

屋台の本当の値段

夏の夜市、盆踊り会場で見かける屋台はいつも大行列。子供は、「かき氷」、「わたあめ」、「スーパーボールすくい」に目がありません。さて、この3つの原価をご存知ですか? なんとなく全部安いのでは?と思われがちですが実はこの中に意外にも原価が高いものがあります。どれでしょうか?(機材などは含めないで考えてみましょう)

最初は、かき氷。原材料費は約30円です。原材料は氷とシロップと容器とストローですから原価は抑えられています。もしかしたら、30円もするの?と思う人がいるかもしれませんが、意外と縁日で使う大きな氷は値段がします。100円のカップならば意外とお得なのかもしれません。
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この記事のキュレーター

渋谷 豊 渋谷 豊
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