ビジネス書は、憧れの実業家が指し示す未来へのコンパス
出版不況だから、本の出版は減っている?と思いきや、出版年間2018によれば、2017年の書籍の出版点数は年間約7.5万冊で、平成元年に比べ約2倍に増えていました。まさに『FACTFULNESS 』が指摘するような思い込みでした。中でも好調なのはコミック、新書、ビジネス書の分野です。とくにビジネス書の分野では、2018年からヒット作が続いていますが、これらのヒット作が、本を読まない買わないといわれていた20代にリーチし、ビジネス書の売上を押し上げています。ヒットしているのは若い世代が共感する実業家の書き下ろしです。先の読めない時代に、真新しいサービスを生み出し、ネットビジネス界で活躍する実業家の姿は、駆け出しのビジネスパーソンには、まるで未来をとらえているように見えるでしょう。そして、彼らの力強い言葉に励まされ、働くモチベーションを得ているはずです。
今回の受賞作でもある『メモの魔力』は、ITエンタメサービスのCEO前田裕二氏が著した一冊。そして、本書を手掛けた編集者・箕輪厚介氏こそ、ビジネス書マーケットの牽引者でしょう。堀江貴文『多動力』、落合陽一『日本再興戦略』、佐藤航陽『お金2.0』、前田裕二『人生の勝算』など、ベストセラーを連発し、ついには自身の『死ぬこと以外かすり傷』
を出版。オンラインサロンの主宰、価格を買い手が自由に決められる本など、まさに革命児・天才編集者の名をほしいままにしています。そんな箕輪氏も授賞式に参列していました。「この本を100万部売ろうと決めて、いま50万部くらいなので、もっと売っていきたい」と意欲を見せました。箕輪氏は、たった1冊の本に対して、コミュニティを作り、イベントを作り、大きく「育てる」というイメージを持っていて、その「執念」は、他者を圧倒する熱量です。
を出版。オンラインサロンの主宰、価格を買い手が自由に決められる本など、まさに革命児・天才編集者の名をほしいままにしています。そんな箕輪氏も授賞式に参列していました。「この本を100万部売ろうと決めて、いま50万部くらいなので、もっと売っていきたい」と意欲を見せました。箕輪氏は、たった1冊の本に対して、コミュニティを作り、イベントを作り、大きく「育てる」というイメージを持っていて、その「執念」は、他者を圧倒する熱量です。
ビジネス書の要約でスタートアップした株式会社フライヤー
ところで、読者が選ぶ「日本一のビジネス書」アワード主催は出版社や書店ではありません。主催は(株)フライヤー(グロービス経営大学院と共催)。ビジネス書の要約文をアプリに配信するITベンチャーです。10分程度で1冊の内容がわかることでビジネスパーソンの効率的な読書を助け、出版プロモーションにも寄与しています。
起業は2013年、代表取締役CEOの大賀康史氏はコンサルティング会社出身だそう。
大賀氏は読みきれないビジネス書の山を見ながら同僚と「ビジネス書の要約サービスがあったらいいのに」という雑談を交わします。その閃きが忘れられず、雑談仲間と一緒に、一週間後には会社を退職し起業にチャレンジしていたといいます。資本金600万円からスタートした経営は苦難の連続だったようですが、2018年には要約文をAIが自動で読み上げる新機能を追加し、2020年1月には会員50万人を突破、2022年には120万ユーザーを目指して右肩上がりに成長中とのこと。意識高いビジネスパーソンのSTAGE読者にはぜひ知ってもらいたいサービスです。
書物は豊饒の海です。ビジネス書には世界を変えるヒントがつまっています。来年も本アワードが盛況でありますように。受賞作の著者、編集者の皆様、おめでとうございます。
起業は2013年、代表取締役CEOの大賀康史氏はコンサルティング会社出身だそう。
大賀氏は読みきれないビジネス書の山を見ながら同僚と「ビジネス書の要約サービスがあったらいいのに」という雑談を交わします。その閃きが忘れられず、雑談仲間と一緒に、一週間後には会社を退職し起業にチャレンジしていたといいます。資本金600万円からスタートした経営は苦難の連続だったようですが、2018年には要約文をAIが自動で読み上げる新機能を追加し、2020年1月には会員50万人を突破、2022年には120万ユーザーを目指して右肩上がりに成長中とのこと。意識高いビジネスパーソンのSTAGE読者にはぜひ知ってもらいたいサービスです。
書物は豊饒の海です。ビジネス書には世界を変えるヒントがつまっています。来年も本アワードが盛況でありますように。受賞作の著者、編集者の皆様、おめでとうございます。
〈川島永嗣〉川島永嗣が育てた自分自身。その7つの秘訣とは。

今では、世界で活躍し、日本の守護神と呼ばれている、サッカー日本代表の川島永嗣。でも昔から今の状態だったわけではない。川島永嗣が自分自身を育ててきた秘訣を、聞いてみた。ビジネスにも、そして人生にも、大きなヒントを見つけるために。