血圧が高めの時に「頭痛を感じる」「体が重くなる」「ふらつく」などの症状があらわれることはありませんか?このような時はエクササイズをすることで、症状を軽くするのと同時に血圧対策も行うことができます。そこで今回は、 症状別の高血圧対策を解説していきます。
2019.3.11
頭痛・頭が重い時のエクササイズ
血圧が高めの人の中には、頭痛や頭が重い症状を訴えるケースは少なくありません。この場合、血流が滞りやすい肩や脇の周辺をほぐすことで、体から頭部への血流をスムーズにすることができます。
ほぐし方は、まずイスやソファーに座りリラックスした状態になってください。次に両腕を真上に挙げてから、右腕だけを曲げます。そして左手で右ひじを持ち、右の腰から二の腕を伸ばすように引きつけましょう。この時、体を傾けたり勢いをつけないようにしてください。伸ばした状態で、ゆっくり呼吸しながら5~10秒ほどキープしましょう。深呼吸ではなく、自然に呼吸することが大切です。左側も同じように伸ばしてください。このストレッチを左右3回繰り返しましょう。
なお、これから解説するエクササイズも、ゆっくり呼吸しながら5~10秒×3セット行うようにしてください。
次のストレッチに移ります。両腕を前方に伸ばし、左手で右ひじを持って体に引きつけてください。右肩の横の部分を伸ばしましょう。同時に、上体と頭も左を向いてください。腰をひねった形になります。反対側も同様に行ってください。
最後に、肩の前部を伸ばすストレッチを行いましょう。腕を体の横から後ろにまわし、背もたれの上の部分を持ってください。両腕同時に行っても良いですし、できない場合は片腕ずつ行ってもかまいません。この状態で胸を張りましょう。肩の前部から腕にかけてストレッチされていることがわかると思います。
体が重い時のエクササイズ
体全体が重く感じる時には、脚の血流を改善することが大切です。血流が滞りやすい太ももと足首をストレッチすることで、体を軽くしましょう。
まずは太ももストレッチから行いましょう。はじめに床に座りますが、右脚だけ伸ばして左脚は正座のようにひざを曲げてください。この状態で上体を後ろにゆっくり倒しましょう。左太ももの前部が伸びていることがわかると思います。右太ももも同様に伸ばしてください。
次に、足首のエクササイズに移ります。床に座った状態から左手で左足首を支え、右手で左足のつま先を持ちます。そして足首を中心にゆっくり回しましょう。回す方向はどちらでも構いません。反対側も同様に回してください。
ふらつき・ほてりを改善するエクササイズ
体がふらついたりほてったりする場合は、足から腰まわりにかけて血流を良くします。前述した体が重い時の脚のストレッチに加えて、次のストレッチをとツボ押しを行ってみましょう。
まずストレッチを行います。あぐらをかく姿勢で床に座り、足の裏同士をつけてください。この状態から左手で右ひざを持ち、右方向に体をひねりましょう。この時、できるだけ股を広げて両ひざが床に接するようにしてください。左方向も同様に行います。股関節のストレッチをしながら、腰まわりもほぐすことができるでしょう。
次に、正座の体勢で腰のツボを刺激します。ただし足の甲を床につけずに、つま先を立てた状態にしてください。つま先が床に接し、かかとの上にお尻が乗った状態です。足の裏が伸びているのがわかるでしょう。そして姿勢を真っ直ぐにし、腰椎の両脇にあるツボを押します。このツボ押しに関しては「5秒かけて押し3秒かけて緩める」を1セットとし、5セット行ってください。
手足の冷えを改善するエクササイズ
血圧が高めの人で、同時に手足の冷えを伴うケースも少なくありません。この場合、筋力不足に原因にあることが多いため、背中の筋肉を中心に強化します。また、手足の先端部分に血液がスムーズに流れるようにするため、股関節や腕のストレッチも行います。
まず筋力トレーニングとして、肩から背中、お尻にかけて筋肉を鍛えるバックエクステンションを行いましょう。やり方は、はじめに床に四つん這いになります。そして右腕を前方に、左足を後方に伸ばして、この状態をキープしましょう。左腕と右足に関しても、同じように行ってください。
次に、足への血流をスムーズにするため股関節のストレッチを行います。まず、床に開脚した状態で座ってください。それから、上体を右にひねって右を向きます。この時、左足の甲を床につける感覚で、ハードルを跳んでいるような体勢になってください。そして、両腕を伸ばしながら上体を右足のほうに倒します。反対側も同様に行いましょう。
最後に、手への血流を良くするストレッチです。まずソファーや床に座った状態で、左腕を手のひらを上にして前方に伸ばしてください。右手で左手の人差し指から小指までをつかみ、左腕の内側を伸ばすように指を下げましょう。普段伸ばさない部分のため、血流改善に効果が期待できます。
冷え対策には、この他に定期的なウォーキングなども有効です。
まとめ
症状別の高血圧対策を解説してきました。いずれも特別な器具は必要ありませんし、一人でできるストレッチやエクササイズです。決して急激な動きをせずに、ゆっくりと呼吸しながら行いましょう。ただし体調が悪くなった場合は、すぐにやめて安静にしてください。
安定した血圧の基本となるのは、健康的な生活です。暴飲暴食などは行わず、今回説明したエクササイズ以外にも定期的な運動を心がけましょう。