2018.11.9
今なすべきことは逆算して考えること
卵が先かニワトリが先か、という言葉があります。世の中では先にゴールを明確にして、そこから逆算して今なすべきことを考えようという風潮があるようです。
富豪を目指す場合にも、そのマインドを手に入れるためには逆算の思考が必要になります。鉄鋼王デール・カーネギーは時間の使い方として、常に先回りして必要なものを用意することの重要性を説いています。
具体的にカーネギー氏は、電報配達夫の仕事をしながら1時間早く出社し、通信技手となるための勉強をしました。その結果、ほかの通信技手が休暇を取る代わりにカーネギー氏が抜擢され、当時としては破格の年棒で通信技手として採用されました。その後も同じように常に先回りを心がけ、事業を拡大していったのです。
富豪になるために必要なことを考える
富豪となるためには、相応のマインドが必要です。単にお金を手に入れたからといって富豪になれるわけではありません。たとえば宝くじを当てて大金を得た人は、すぐに富豪になれるのでしょうか。いきなり億単位のお金を手にしても、普通のサラリーマンはその使い方がわかりません。せいぜい欲しいものを買う程度で終わることでしょう。
人間の欲求には段階があり、順番に満たされることで次の段階に移るという説があります(マズローの欲求の5段階説)。最初の欲求は本能的な生理的欲求です。次に身の危険を回避する安全確保の欲求、そして最終的に自己実現欲求へと続きます。
マズローは自己実現欲求を満した人間は、プライバシーの欲求からの超越や共同社会感情、善悪の判断の区別や自己・他者に対する受容などを備え、自己を超越するとしています。
これらは富豪に必要なマインドに結び付くものであり、お金の使い方もこれらのマインドに従うものとなります。つまり自己満足でお金を使っている間は、富豪に必要な欲求の段階に達していないために富豪としてのお金の使い方がわからないことになります。
自己実現欲求を満足させるためには、人は自分の持つ能力や可能性を最大限に発揮して、自分がなりえるものになることが必要です。そのためには承認の欲求、つまり集団から認められ名声や利権などを得る欲求を満足させることが必要となります。人はこの段階で留まることが多く、マズローもそれを危険視していました。富豪を目指すのであれば、これを意識して次の段階へ進むように努力し、常に考えなければなりません。
具体的に“今”できることは何か
自己を超越して富豪のマインドを手に入れるためには、自分の能力・可能性を最大限に発揮することが必要です。そのために、たとえば起業を目指すとします。しかしどんな商売をすればよいのかわからない人も多いでしょう。富豪のマインドで商売をするならば、それは世の中を良くするものでなければなりません。では世の中を良くするものとは何でしょうか。
たとえば自分が不便に感じていること、不都合や不満を感じることを考えてみましょう。もし職場で人間関係に悩んでいるのであれば、それをどのようにして解消するのかを考えてみます。そしてその解決方法は自分だけのものではなく、誰にでも適応できるような仕組みにすることで世の中を良くすることができます。
職場での人間関係に悩む人は多いでしょう。またそのような状況を容認していては、会社の業績にも影響が出ます。そこで人間関係を円滑にするための仕組みを考えるとします。そのためには悩みの原因は何か、人を悩ませる人の心理は何かも考えなければならないでしょう。さらにその仕組みが出来上がったとして、何か世の中に歪みのようなものが生じないかも考えます。たとえばカウンセラーの仕事が減少するというようなことです。それではカウンセラーと企業をマッチングさせるサービスはどうでしょうか。
自己を超越して富豪のマインドを手に入れるためには、承認の欲求を乗り越えることが必要です。そのためには世の中を良くすることは何かを考えることが必要であり、自分の周りを見て解決すべき課題を探して、その解決方法を汎用的にすることが必要であるとわかります。
まとめ
いかがでしょうか。富豪になるためにはいつくかの段階を経て自己の欲求を超越することが必要です。そのためには自分自身の悩みや課題を解決するための仕組みを考えるというのもひとつの手段です。そして、自己超越の段階へと進み、富豪のマインドを得るためには、問題や課題の解決の仕組みに加え、汎用性を持たせることが重要となってくるでしょう。