ニューヨーカーの心を動かす「47の言葉」!前向き名言集!

書籍の人気ジャンルのひとつでもある「格言・名言集」。ネット上にも格言をテーマにした、○○なときに心に響く「格言集」や「ランキング」などが非常に多い事からもその人気を伺い知ることができます。そんな中、ちょっと興味深い切り口の本があったので手に取ってみました。タイトルは『ニューヨークで学んだ「私を動かす」47の言葉』。

2018.2.1(2019.12.19更新)
著者はエリカさんという、ニューヨークでフッション関連の企業を立ち上げビジネスコンサルタントとしても活動している女性。世界中から成功を夢見る人々が集まるニューヨーク。その分、困難や挫折に直面する機会も多いと思われます。そんな環境で生活する女性は一体どんな信念を持ち、どんな言葉を参考にしているのか?
「夢を叶えさせてくれる言葉」
「強くたくましくなれる言葉」
「内面から輝きを放てるようになる言葉」
「落ち込んだ時、自分を励ましてくれる言葉」
「しなやかな人間関係を育む言葉」
「私がニューヨークで学んだ大切な言葉」
本書はビジネスマンやクリエイターの格言に、彼女自身の体験から生まれた人生訓となる言葉をプラスした6章で構成されています。それでは、本書の中で印象深かった言葉を見ていきましょう。

夢を叶えさせてくれる前向きな名言

『私たちが運とみなしていることは、じつは運でも何でもない』
スターバックスのCEOハワード・シュルツ氏の言葉
第1章「夢を叶えさせてくれる言葉」の中で紹介されているのは、スターバックスのCEOハワード・シュルツ氏の言葉。人生においてギリギリ失敗を免れたときに「ラッキーだった」「ツイていた」などと使いがちですが、それは運でも何でもないというのです。では彼は運をどう説明したのかというと「運とは、今を生き、自分の将来に責任を持つこと。」そして「ほかの人たちに見えないことに目を凝らし、自分の夢を追い続けること」だと言います。
夢や目標、仕事の達成を信じ続けること、そして能動的に動き続けることは運をつかむことと同義と言える。これは何度も経営危機を迎えたスターバックスを立ち直らせたシュルツ氏ならではの人生訓だと言えるのではないでしょうか?

落ち込んだ時、自分を励ましてくれる前向きな名言

「失敗は回り道。行き止まりではない。」
セールスマン、ジグ・ジグラー氏の言葉
「落ち込んだ時、自分を励ましてくれる言葉」の章で紹介されたこの言葉は、アメリカで活躍した今は亡き伝説的セールスマン、ジグ・ジグラー氏の言葉。失敗は行き詰まってしまったということではなく、別の方法を考えるチャンスととらえている前向きな言葉です。
先ほど紹介したハワード・シュルツ氏の言葉と同じく、目標を達成するために努力し続けることの大切さも教えてくれています。
以前、テレビで著名な研究者が「失敗はただのサンプル。それで研究をあきらめるのはナンセンス」というような発言をしていた記憶がありますが、これもジグ・ジグラー氏の発言を研究者らしい表現で言い換えたものなのかもしれません。

自分らしくあり続けることを大切にしている前向きな名言

「自分らしくあり続けること。それが最も素晴らしい偉業である。」
エリカさんの分析によると、多民族都市であるニューヨークはおのおのが「自分らしくある」ことを大切にしていて、自分らしくないものは追わない特徴があるのだそうです。これは民族的・宗教的な理由によるところもありますが「流行が生まれる街でありながら、流行に流されない街」とも言えるのは驚きです。日本にいると「ニューヨークで大流行の○○が上陸!」などのキャッチフレーズをよく見かけますが、現地ではひとつのものがニューヨーク全体で流行することはほとんどないというのは面白いエピソードだと思いました。
ちなみに、今回の格言は19世紀に活躍したアメリカの思想家エマーソンの言葉。彼は奴隷解放をはじめ、個人の自由を政府や民衆に訴えたことでも有名です。正確には「絶えず何者かに変えようとする世界の中で、自分らしくあり続けること。それが最も素晴らしい偉業である。」というものでしたが、彼の思想は100年後のニューヨークにも浸透しているようです。

私がニューヨークで学んだ大切な言葉

「まだ人生を一緒に歩んでいない人を、自分の人生のど真ん中に置かない」
こちらは最終章。つまり、エリカさん自身が現地で暮らす中で学んだ言葉です。ニューヨークの女性たちは、恋愛において「恋人ができたときこそ自分のライフスタイルを確立させる」ようにしているのだとか。好きな人と会いたい一心で相手のためにスケジュールを開けてしまう人が多いけど、それでは恋愛の主導権を相手に渡すことになり、振り回されるストレスも増加。
これでは、本来の自分らしさを失い魅力的な自分をアピールすることもできなくなる。悪循環になってしまうという考えです。忙しく働く中でも参考にしたい恋愛の格言でした。

まとめ

本書にはエリカさん自身が参考にしている偉人の格言はもちろん、ニューヨーカーたちの考え方がふんだんに紹介されています。併せて読むことで言葉の本当の意味を知ることができ、忙しく働く中でも「自分の芯を持つこと」の大切さを学べるいい機会になったと思いました。
横山ケン太

横山ケン太

趣味はアウトドア、興味は財テク。フリーの作家として活動中。
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