自由席出張を好んでする人は一生プアかもしれない

お金がもっと欲しいと思って取った行動が、実は、お金を遠ざける結果になっているかもしれません。NG行動に気づき、 “発想"を少し切り替えることで「お金持ち体質」が手に入ります。泉正人の最新刊『お父さんのこづかいは減らすな』より特別編集編をお届けします。
2018.2.27

自由席出張は効率的?

みなさんは仕事での新幹線出張は自由席ですか?指定席ですか?
多くの会社は指定席代が経費では出ないでしょうから、自由席を使ってる方が多いと思います。平日早朝の新幹線なら、まず座れることがほとんどでしょうし、指定席代が出たとしても、自由席で節約してご当地の名物ランチを食べるのに当てたい、なんて考えてしまいますよね。みなさんの自由席での出張は、こんな感じでしょうか……。
朝7時半、東京駅。とあるメーカーで営業として働いている二村さんは、出張で大阪へ行くために、新幹線のホームにいました。
二村さんの会社では、一般社員の新幹線は自由席というのが決まりです。座席を確保するために早めに駅に到着し、30分前から並んで今日も無事に座れました。眠気を解消するために、新大阪までの2時間半は眠って過ごすことに……。出張での帰りもやはり自由席を使います。新大阪のホームは混んでいて、並んでいる人は座るために必死で、殺気だってるように見えます。30分ほど並んで、3人席の真ん中で窮屈でしたが、なんとか席を確保できました。帰りの時間を使って報告書を書こうと思いましたが、周囲は観光客で騒がしくてパソコンを開く気にもなれず、缶ビールを飲んで寝てしまうしかありませんでした。東京駅についたのは夜9時過ぎ。自宅のある最寄り駅まで在来線で30分かかります。「次の出張では指定席に乗ろうかな……」帰り道、二村さんはしみじみ思いました。
そう、自由席での出張は、ただの疲れる移動仕事で終わるのです。

830円で買える価値を考える

二村さんは指定席代830円を節約したせいで、疲労困憊して、仕事もおろそかになってしまいました。
指定席をとっていれば、確実に座れるので早めに駅に着く必要はなく、朝も少し長く寝ていられます。また、窓側や通路側など座る席を決めておけるので、パソコンを使いたいならコンセントのある窓側を選んだり、すぐに乗り降りしたいなら通路側を選んでおくことができます。新幹線での時間を仕事に使うこともできて、精神的にも体力的にも疲れる必要がなくなるのです。
この「快適な時間」が、830円の指定席券の価値です。
視野の広い人はその指定席代の830円で買える価値を考えます。出張での指定席代がただの席代ではないことは、もうお分りですよね。二村さんは指定席券のメリットを知っていながらも、830円を節約することを選んだのですから、もしかしたらあまり使えるお金を持っていないのかもしれません。資産がないのだからまず節約してお金を貯める、という考え方は正しいように思えますが、じつは遠回り。
少しのお金を節約した結果、疲労が蓄積し、仕事のパフォーマンスが低下してしまう……ということが、日々積み重なれば、二村さんに対する会社の評価は悪くなり、給料にも悪い影響を及ぼしてしまう可能性が高くなります。その結果、収入が上がらず、そして大きな仕事も任せてもらえず、いつまでたっても経験という資産も、金銭的な資産も、蓄積できないということになるのです。

節約より投資が収入アップへの近道

資産が少ないのであれば、節約より投資です。しかし、投資する先を間違えては意味がありません。一番先に投資をすべきなのは、自分の時間です。まずは自分の時間に投資していき、自分の時間の価値を高めることを目指すのです。1日24時間は誰にでも平等にありますが、1時間の価値はそれぞれに差があります。分刻みで忙しく働く総理大臣の1時間と、何もすることがない無職の人の1時間では、その価値に大きな差がありますよね。自分の価値=時間の価値、なのです。だからこそ、自分の時間への投資をして、自分の価値を高める必要があります。時間に投資を続ければ、やがては、会社での評価も上がり、二村さんの給料も上がります。二村さんにしかできない仕事も、生まれてくるかもしれません。そうなれば、収入にも反映されます。お金を生み出す黄金のスパイラルができていくのです。新幹線の自由席、レジャーの高速代、安いランチの行列……節約ばかりでは黄金のスパイラルはいつまでたっても始まらないのでご注意を。

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泉 正人

ファイナンシャルアカデミーグループ代表一般社団法人金融学習協会理事長

日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。

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