かわいいお金には旅をさせよ?! 私が考えるお金の育て方

お金
ライフプランニング、資産運用アドバイスを専門とするファイナンシャルプランナーとして活躍するカン・チュンドさんが、導き出した、お金の哲学はまるで子育てのよう。リスクを恐れるあまりにお金を過保護に扱っていませんか? あなたの人生の夢を叶えるためにお金を育てましょう。

2015.3.28

2011年2月20日(日)開催される「ファイナンシャルアカデミーお金の教養」フェスティバル。
豪華講師陣を迎えてのイベントでどんな講演が行われるのか。開催前に講師陣にインタビューを行った。
お金の教養フェスティバル http://www.f-academy.jp/page/festival.html
2011年2月20日(日)13:00~17:40@東京・両国国技館
講師:竹中平蔵氏、古田 敦也氏、カン・チュンド氏、泉正人、橋本顕愛
司会:若林史江

「お金」について考えるようになったきっかけは?

恥ずかしながら、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取ろうと決意したときからです。20代の頃は不動産の営業の仕事をしていたのですが、お金についてはまったく考えていませんでした。当時は契約が取れると年齢に不相応な収入が入ってきたりしたのですが、会社の同僚と夜な夜な街に繰り出し、大切なお金は遊興費となって消えていってしまったのです・・。

まずどんなことから取り組みましたか?

身の丈に合った生活をする、ということから始めました。恥ずかしながら、まずは収入の範囲で支出をコントロールすることに 取り組んだのです。そして、銀行で「つみたて定期」を始めました。 FPの勉強をする中で、毎月決まった日に、決まった金額を引き落として くれる「つみたて定期」なら、必ずお金が貯められると感じました。 これはやっている人なら分かると思うのですが、「最初からないお金」と 思えるのです。まさに「塵も積もれば山となる」を実感した次第です。

学ぶことで見えてきたことは

お金は、こちらが大切に扱えば、それに応えてくれるのだと感じました。また、資産運用を始めてからは、自分とお金の距離が近すぎるのは 必ずしもよいことではないと思うようになりました。なんと言いますか、 お金が自分のそばに在ると、安心感はあり、減る心配はないのですが、 お金の潜在可能性を十分に引き出すことができないのです。試行錯誤を重ねる中で、わたしは自分のお金を次のように定義するようになりました。

・わたしのお金はわたしのために働こうとする。
・外に出て行く。
・そして、自ら成長しようとする・・。

これから本格的に学びたいと思った人にアドバイスを

どんな人も、お金との関わりなしに生きていくことはできません。死ぬまで付き合い続けるお金ですから、一度、皆さんからお金に 働きかけを行ってみてはいかがでしょうか・・。たとえば、「使う」お金は、ほんとうにそう願っているのか。 あるいは「貯める」お金は、ほんとうにそれを望んでいるのか。また、お金を「殖やす」「育てる」ということは、 お金の潜在可能性をどうすることなのか・・。ちょっと哲学的ですが、お金と真摯に向き合うことが最初の一歩 だと思います。

「お金の教養フェスティバル」でどんなことを話す予定ですか?

初心者の方にも始めやすい運用のしかたについてお話します。ポイントはふたつです。どんな道具を選び、そしてどんなふうに投資を行っていけばよいのか。投資信託というツールと、つみたてという投資方法を軸に、毎月1000円から始められるカンタン投資について解説します。

来場予定者に一言

初心者の方も、中上級者の方も大いに楽しんでいただきたいと思います。願わくば、当日皆さんが感じられたことを、皆さんのご友人、職場の同僚の方にお話していただきたいです。

(本記事は、2011年03月18日にファイナンシャルマガジンに掲載されたものを再掲載しています)

カンチュンドさん

晋陽FPオフィス代表 インデックス投資アドバイザー

1968年神戸市出身。在日コリアン3世。19歳のとき、単身でアメリカを旅行中に本名(韓国名)を名乗ることを決意。その後、大学資格検定試験合格を果たし、アメリカに留学。2000年7月に「晋陽FPオフィス」を設立。専門分野は、ライフプランニング、資産運用アドバイスなど。中立・公正なコンサルティング業務に特化するファイナンシャルプランナーとして活躍。固定観念に縛られない独自の発想でアドバイスを行い、 モットーは「専門知識の翻訳者たれ!」。 エネルギッシュなセミナーは聴講者を惹きつける。
著書:「ETF投資入門」(日本経済新聞出版社)、「忙しいビジネスマンでも続けられる毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」(明日香出版社)、「投資信託35の法則」(ソーテック社)など。

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