身近で便利!フィンテックサービスのメリットとサービスを紹介

フィンテック(FinTech)の登場で、従来保守的だった金融業界が大きく変わろうとしています。仮想通貨や銀行外での「シームレス」な取引によっては、銀行よりも使い勝手が良いケースもあるようです。今回は、そんなフィンテックのメリットと主なサービスを紹介します。

2018.4.14
フィンテックの登場で、従来保守的だった金融業界がその姿を大きく変えようとしています。 仮想通貨や銀行外での「シームレス」な取引は、もはや銀行の存在意義をも問う勢い。 先端IT技術の導入で、効率化の一途をたどる金融サービス。 私達の生活を変えるフィンテックを紹介します。

フィンテック(FinTech)とは

フィンテックとは、金融という意味の英語「Finance(ファイナンス)」の頭3文字と、技術を意味する「Technology(テクノロジー)」の頭4文字を組み合わせた造語です。Fin+TechでFinTech(フィンテック)。アメリカで使われ始めた言葉で、日本では「金融テクノロジー」と訳されることもあります。
意味合いは、金融サービスにIT技術を融合させてこれまでより便利に自由にお金を流通させる仕組み、あるいは、そういったサービスを提供する企業を指します。
フィンテックが日本でも注目されるようになったのは、ここ数年です。その背景にあるのは、ひと言で言うと「効率化」です。それまでは、大手銀行などが包括的に金融業務を行っていました。
もちろん人件費もかかるほか、利用者にとっては手続きなどが煩雑で、誰もが気軽に利用できるものではありませんでした。
しかし、その業務を細分化し、なおかつITを駆使して扱えば、業務はスリム化でき、利用者にとっても便利です。預貯金、為替、融資など、特定業務にスポットをあてたITベンチャー企業が次々に参入し、利用者を獲得しています。

フィンテックのメリット

フィンテックを利用する主なメリットは、コスト削減・業務効率化があげられます。例えば、経理業務に対して、フィンテックのサービスを利用して決算処理や会計業務などの業務を自動化することで、管理費や人件費の削減、ヒューマンエラーを未然に防ぐことにもつながります。
他業種から参入しやすいこともメリットのひとつです。これまでの金融サービスは金融機関からの提供とされてきましたが、フィンテック導入により、他業種から参入しやすくなりました。

フィンテックのデメリット

フィンテックを活用することのデメリットは2つあります。1つ目は、フィンテックに関するやり取りがインターネットを介して行われることです。何事もなければ便利ですが、災害などで停電が起きたときには、一切のサービスが利用できなくなってしまうこともあります。
2つ目は、情報漏えいのリスクです。セキュリティの徹底をはかっても、100%安全とは言いきれないのがインターネットの世界。機密情報が漏れたりしたら、莫大な損害を負うことになりかねません。サービスを利用する際は、セキュリティ状況とサポート体制について、必ず確認しておきましょう。

フィンテックのIT技術やサービスを紹介

フィンテックの世界では、さまざまなIT技術とサービスが提供されています。私たちの生活に役立ちそうなものをご紹介しましょう。

文字で気持ち(お金)が送れるレターポット

キンコン西野さんの「レターポット」は、レター1文字に5円の価値をのせて送れるサービスです。西野さんは災害ボランティアに参加して、千羽鶴やサイズの合わない古着など、現場では必要とされない贈り物の処分を担当しました。モノではすれ違いが生じることを学んだこの時に、レターポットのシステムを思いつきました。
レターの5円は換金出来ません。文字に気持ちを載せて送ることからスタートしたレターポットは、2018年「公式ポット」での募金活動を開始しました。初回ははれの日振袖被害者が対象の「あらためて成人式を祝う会」でした。この時レターポットは51万円を集めています。
換金できない仮想通貨レターポットは、この先どんどん進化を遂げていくでしょう。

株が買えるギフトカード

・「Stockpile」https://www.stockpile.com/
株を買えるギフトカードも登場しています。「Stockpile」の株ギフトカードの使い方は、ちょうどitunesカードをコンビニで買ってiphoneアプリを買うような感じです。Stockpileがまとめ買いした株を、若者に分配するといったビジネスモデルです。
背景には、アメリカの子どもに対する早期からの金融教育があります。ホームページには、株ギフトやティ―ンとキッズ向け株運用の案内があり、お金の教育の一環として子どもに株をプレゼントする人も多いアメリカの投資教育の様子が伺えます。残念ながらこちらは、アメリカ在住者向けのサービスです。
・「Sparkgift」http://www.sparkgift.com/
こちらはネット上で株を購入し、それをメールで友人や家族に送信できるサービスです。こちらも親から子どもに、株の値動きを実感出来るようにと投資教育の為にプレゼントするケースが多いようです。株価が上がっていったら子ども達は嬉しいですね。実践的なお金の教育です。このサービスも、現時点(2018年3月)ではアメリカ市民権所有者のみ対象です。
日本でも、株の購入が今後簡単で身近なものになれば良いですね。

「ビッグデータ」「AI」がローンや保険の審査を担当

「ビッグデータ」「AI」がお金とどう関わってくるのでしょう。これによって迅速化されるのは金融商品の「審査時間」です。
ローンや保険に加入する時、今までは業者が顧客の信用情報を金融機関に問い合わせ、結果が出るまでかなり時間がかかる時もありましたが、「ビッグデータ」「AI」が審査時間を担当すると、審査結果の即答が可能になります。また保険など金融商品のサジェストも可能だと言われています。

「インシュアテック」で入院費の建て替え無しに?

金融、証券に次 いで注目されるのが保険のフィンテック「インシュアテック」です。
これによって将来、「保険金の支払い」が瞬時に行われます。
「ブロックチェーン」という分散型の情報管理システムを、仮想通貨関連でよく聞きますよね。これが処理業務の短縮を促進しているのです。従来の金融は一極集中型で信用管理していたのに対し、ブロックチェーンは数珠つなぎの分散型で管理システムを運用します。
こんなブロックチェーンには下記のメリットがあります。
・改ざんが困難
・システムのランニングコスト削減
・スマートコントラクトの実現
ブロックチェーンによるスマートコントラクト化とは何でしょうか。何やら難しそうですが、入院時の医療保険を例に考えると分かりやすいです。
退院時、私達はたとえ医療保険に入っていても、入院費を立て替える必要があります。診断書等書類を提出し保険会社に申請して、保険金が無事振り込まれるまでのタイムラグは避けられませんでした。しかし今後は、充分な医療保険に入っていれば支払いなく退院できる日が来ると思われます。理由はブロックチェーンにより決済業務の手間が軽減され、病院・保険会社・銀行は瞬時に連携出来るようになるからです。
保険金が遅れて入る時代もあったね、と懐かしむ時代がすぐそこにきているのです。

家計簿がつくれるクラウド家計簿

銀行の出入金、クレジットカードでの支払い、電子マネーの利用履歴などを一括管理し、自動で家計簿を作成するサービスが、クラウド家計簿です。銀行は複数でも大丈夫ですし、クレジットカードや電子マネーも、何枚あってもOKというスグレモノ。現金での支払いが発生したときは、自分で入力することもできます。
家計簿をつけていた人にとっては大幅な記入時間の削減、つけていなかった人にとっては、家計の流れがはっきり見える化できることがポイントです。無理なく家計簿をつけて月々の収支をつかめれば、貯金や資産運用の計画が立てやすくなります。

決済・送金サービス

銀行口座やカード情報をひとまとめにした電子カードやスマホアプリにより、現金で支払う必要がないだけでなく、サインなどの煩わしさからも解放された決済ができるようになりました。
誰かに送金しなければならないときも、フィンテックのサービスを使えば簡単です。例えばネットショッピングで買い物をしたときにネットバンクを利用すれば、これまでのように銀行に出向くことなく送金することができます。友人間での送金なら、スマホアプリで手軽にやり取りすることも可能です。

仮想通貨サービス

ニュースなどでも話題の仮想通貨とは、紙幣や硬貨のような形を持たないお金のこと。特定の国が発行しているものでもなく、デジタルデータとしてのみ存在します。慣れるまでは、形がないことにとまどうかもしれませんが、データだけでお金のやり取りできるので、非常にスピーディーです。
既存の銀行のように、店舗やATMを設置する必要がないので、大幅な経費削減にもつながり、手数料などは安上がりになります。まだまだ認知途上という感も否めませんが、将来的には現金にとってかわるであろうともいわれるほどの注目株です。

まとめ

フィンテックによってお金の流れがより自由になるのは有り難いですね。今後は株の運用や不動産投資でもフィンテックを使いこなして、スマートにお金を増やしていけたら最高だなと思っています!
しーな

しーな

システム開発業の夫を手伝いながら身に付けた知識で、2017年からIT業界を中心に扱
いライティングをしています。3児の母です。IT業界や成功者に興味があります。
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