2019.7.8
1 家計簿をつけるのを今すぐやめたほうがいい理由
お金持ちになるには、毎日の細かな数字ではなく、ライフスタイルという大きなスパンでお金の流れを掴むようにしましょう。
1-1 家計簿をつけるのをやめる理由
多くの人は毎日の収支を家計簿につけて、どの出費を削減するのかを検討すると思います。しかしお金持ちになるには、そのような家計簿のつけ方は避けるべきです。その理由を説明します。
日々の収支から予算を考えるのは、企業の会計でいえば「ボトムアップ型」の方法です。この方式では、今を積み上げて未来を計画することになります。たとえるなら船をその時の波まかせに動かすようなものです。しかしお金持ちになるという目的地に船を運ぶためには、地図を用意して現在地を知り、正しい方向に進まなければなりません。
そのためには企業の予算を「トップダウン型」で決めるように、まずは目的地を定めて地図を作らなければなりません。そのためには毎日の家計簿から予算を計画するのではなく、目的地から今に至る計画を立てることが必要です。
ユニクロを会計の面から支えた公認会計士の安本隆晴氏は、成長する企業は時間をかけてトップダウン型とボトムアップ型の調整をしていると語ります。
これはお金持ちを目指す個人にもそのまま当てはまります。
1-2 地図を描き舵の取り方を決める方法
お金持ちになるにはまず、今の予算を決めるための地図、いわゆる資金計画を立てなければなりません。将来は何をするのか、そのための予算はどの程度必要なのかを調べて計画するのです。
そしてその実行のために必要なのは、コスト削減です。毎日の家計簿から出費を減らすためには、手始めに食費や交際費などを削るのではないでしょうか。
しかしこれはおすすめできません。食事はお金を生み出す資産でもある、自分の体を維持する大切なものです。交際費はビジネスチャンスを生み出すためにも必要です。
それよりも毎月必ず出ていく固定費を見直しましょう。食費や交際費などと異なり、毎回どのように節約するのかを考える労力も省けます。
2 副業を熱心にやるのをやめればお金持ちになれる
すぐにでもお金を稼ぐ手段としては、副業をするのもよいでしょう。しかし、お金持ちになるには、長期的目線を持たなければなりません。長い目で見てお金を稼ぐスキルを身につけるならば、今の仕事に集中することです。
人ができることには限りがあります。その限られたリソースをどのように使うのかによって、物事に取り組む「深度」が変わります。そしてお金持ちは、より「深度の高い」人を信頼します。
東急グループの創始者、小林一三氏は次のような言葉を残しています。
「サラリーマンに限らず、社会生活において成功するには、その道でエキスパートになる事だ。ある一つの事について、どうしてもその人でなければならないという人間になることだ」
お金持ちになるには、同じお金持ちの信頼を得なければなりません。それもお金持ちの要求に応えるだけの経験とスキルを伴う信頼が必要です。
3 年収が高くてもお金持ちにはなれない
お金持ちになるために、必死に年収を高めようとするのは間違いではありません。しかし年収が高まればお金持ちになれるというわけではありません。
本当のお金持ちは、お金の本質というものを理解しています。それを心得たうえで稼いだお金なのかどうかが問題なのです。つまり年収を高める前に、お金の本質について学ぶ必要があります。
ではお金の本質とは何でしょうか。アメリカ建国の父と呼ばれるベンジャミン・フランクリンの有名な言葉に、「時は金なり」があります。その続きがどのようなものか、ご存知でしょうか。
「Lose no time; be always employed in something useful; cut off all unnecessary actions.」
(時間を浪費せず、常に有意義なことをしなさい。無用な行いは断つことです)
「有意義なこと」とは何でしょうか。そのヒントになる言葉を、京セラ創業者の稲盛和夫氏が次のように語っています。
「会社を成功させて有名になったりお金持ちになったり、そんなことのために人生があるのではない。人生を生きる意味とは、まさに自分の魂を磨くことにある」via 「成功の要諦」稲盛和夫 著
魂を磨くということは、たとえば教養を身につけることもあります。人としてなすべきことに注力すると、自然にお金は集まりますし年収も高まります。その結果として、お金持ちになるのです。
まとめ
お金持ちになるためには、短絡的にお金を稼ぐための習慣を捨てる必要があります。将来を見据えて自分が目指すべき自分の姿を明確にし、そのために労力を割くようにしましょう。
参考サイト
予算管理で会社の問題点を「見える化」する
https://diamond.jp/articles/amp/18937?display=b
小林一三 阪急グループ創始者 「遺訓」
https://kakunist.jimdo.com/2016/06/11/小林一三-阪急グループ創始者-遺訓/
時は金なり~ベンジャミン・フランクリンの13の徳:フランス語のことわざ20
https://furansu-go.com/time-is-money/