ヒュッゲな時間の使い方!キーワードは「時間の共有」&「手間をかける」
世界幸福度調査では、「幸福であることの第一条件」は、生活レベルの保障であり、これが満たされた場合、収入よりも人間関係の質に左右されるとの報告がなされています。このことは、イギリスやアメリカをはじめとする研究機関でも示されていますが、デンマークでは特に3~4人で同じ体験・時間を共有することがより「ヒュッゲだ」と感じるようです。
さらに、時間をかけて作る料理も大好き。例えばパンの中でも、特に手間のかかる天然酵母から育てて作るサワードウ・ブレッドが随分前から人気なのだそうです。ちなみに本書の著者は、ヒュッゲな時間を作り出すためにみんなで集まってスローフードや保存食を作るパーティーを勧めていました。
お金をかける必要はない
「ヒュッゲ」の本質は、控えめでゆったりしたもの。高級でスタイリッシュなレストランなどに行けば手に入るものではなく、むしろ自分で時間をかけて作り出した居心地の良い時間や空間を指します。また、自分の手柄を自慢したり高級品を見せびらかしたりすると「なんて悪趣味な」と眉をひそめられます。つまり、キラキラさせればさせるほど「ヒュッゲ」から遠ざかっていくのだそうです。
日本では今、北欧インテリアこそ人気ですが…SNSでキラキラした自分を演出する一方でおひとり様サービスなどが増加しています。これはデンマーク流の「シンプルな幸せの作り方」から遠ざかっているような気がしてなりませんが、果たして―――。一度幸せの本質を見直すきっかけとして、自分にとって「ヒュッゲなものは何か?」を考えてみるのも良いのではないでしょうか?
自分の中でデンマークと言えば、2010年W杯でサッカー日本代表が対戦した国(本田選手&遠藤選手のフリーキックで勝利!)というイメージが強かったですが、実は両国とも古くからの君主国で、明治維新後には日本の芸術文化がデンマークに大きな影響を与えたそうです。そのデンマークの価値観が今になって日本で受け入れられるとは、不思議な縁を感じずにはいられません。
誰でも働き方は変えられる!?「自分の時間を取り戻す方法」
全ての人と組織に共通する「忙しすぎることの本質」を見極め、その解決方法を提案するのがテーマとのこと。忙しすぎる生活を「避けられないもの」「自分が頑張って乗り切るべき問題」だと受け入れてしまっている人にとって新たな発見がありそうです。