2019.5.22
成功者の考え方その1:成功者とそれ以外との能力差は小さいことを知っている
成功者に共通する考え方を理解する上で外せない言葉に、「ウィニングエッジ」というものがあります。耳にされたことがある方もいると思いますが、「ウィニングエッジ」とは僅かの違いが結果に大差を生むことを意味します。北米で活躍する著名ビジネスコンサルタントであり、モチベーションコーチでもあるブライアン・トレーシー氏によれば、トップクラスと二番手とのパフォーマンス差は2〜10倍にもなります。しかし、能力差で見れば僅か3%程度に過ぎないとのことです。
自分が身を置く業界・ジャンルでトップクラスが叩き出すパフォーマンスを100%とすれば、自分は現時点で何%くらいまで達しているのか、そこをまずは見極めます(現状の客観的な把握)。その差分を埋める「正しい、」「合理的な」努力・工夫を主体的に続けることで、成功者となり得ます。これが成功者の考え方です。トップクラスと二番手との純粋な能力差など、ほとんど無視して差し支えないレベルなのですね。
その埋めるべきパフォーマンスの差分こそが、「ウィニングエッジ」であるとも理解できます。例えば、プロ野球における通算安打世界記録の保持者であり、大リーグでも成功者となったイチロー選手の考え方を見てみましょう。彼は他のトップクラスの大リーガーに比べても、肉体的に必ずしも恵まれているとは言えません。イチロー選手の「ウィニングエッジ」は、打った後に誰よりも早く最初の一歩を踏み出すという戦術であり、その実践でした。
成功者の考え方その2:孤独を恐れないが人間関係は人一倍大切にする
成功者に共通する考え方で、忘れてはならないものに、孤独になることを厭わないことが挙げられます。成功者であるほど、目標の達成には強い信念が必要であることを、肌感覚として理解しているものです。これが時として自己中心的、頑固などと周囲には映り、孤独な闘いを強いられる状況を自ら作ってしまいがちになります。それでも、成功者は孤独を恐れないため付和雷同して群れませんし、結果を出せば自ずと人間は寄って来るものであることを知っています。
反面、孤独な状況で戦うことに慣れているからこそ、成功者は仲間・支援者の重要性を人一倍理解しているものです。自らのReputation(社会的な評価・評判)の維持や、人脈のメンテナンスに心を砕く成功者が多いのは、人間関係を大切にするという考え方が現れたものですね。成功者ほど良い人脈を持っている事実は、誰も否定できないでしょう。これに関連して、成功者には「人たらし」も多いものです(特にビジネス分野での成功者)。
例えば、私の前社の大先輩の一人に、連結売上高3兆円近い日本を代表する食品・飲料メーカーのグループトップに現在抜擢されている方がいます。予てから孤独になることも厭わずに信念を貫く姿勢と、社内外の人脈形成・維持を大切にする考え方が印象的でした。同時に、年長の成功者からも可愛がられる良い意味での「人たらし」でしたが、これは自らも成功者になる上での「ウィニングエッジ」であったのかも知れませんね。
成功者の考え方その3:ロジックより直感を重視し即断即決で行動する
何よりも、ロジックよりも自らの直感を重視して決断、という考え方が成功者には一般的です。「即断即決は習慣!」と語ってくれた知人経営者もいましたが、ロジックよりも直感を大切にする習慣を身に付けていれば、自ずと決断・アクションが早くなります。結果的に、手戻り作業の必要が生じたとしても、デッドラインまで猶予があるケースが多くなるため、必要な手を打つことも可能になります。自ずとアウトプットのクオリティ自体も高くなりやすいのですね。
そもそものお話、日々研鑽して真剣勝負を続けていると、直感力が鍛えられます。物事の勘所が身に付く、と言い換えても良いでしょう。小さな事柄を含めた決断すべき場面で、反射的に的確な判断できるようになるのです。これに伴って、先に触れたイチロー選手の例ではないですが、スタートダッシュが周囲よりも俄然速くなってきます。その上、即断即決で早くアクションを起こせば、周りの人間が1つ失敗する間に、自分は2つ失敗をすることができます。
その分経験値・ノウハウを余計に蓄積できて、周囲よりも早く成功者となる可能性が高まる訳ですね。元サッカー日本代表監督の岡田武史氏は、仮にビジネス界に転じたとしても、恐らく成功者になる方だと感じています。「理屈で決めていたらダメなんです。勘なんです、コイツだと!」と同氏は述べられていますが、ロジックを引っ張り出して、時間をかけて導き出した結論は、往々にして間違っていることが多いものです。加えて、スタートダッシュが遅くなりやすい欠点もありますね。