〈秋元さくら〉後編「みんなを笑顔にする料理を作りたい」人気フレンチビストロのシェフの熱い思いとは

インタビュー

「お金とは、笑顔をうむもの(秋元さくら)」

お金にこだわりすぎないことが貯金の秘訣

STAGE編集部:『STAGE』のテーマのひとつがお金なのですが、お金についてはどう考えていますか?

「30代で自分の店を持った」というと、かなりお金に几帳面な人間だと思われるのですが、実際は真逆。どちらかというと、お金は気持ちよく使ったら、必ず戻ってくると考えているタイプです。今は新しい夢を実現するために、できるだけ無駄遣いはしませんが、ストレスがたまってくると、欲しいものはポンと買ってしまいます。

STAGE編集部:しかし、お店を開店する資金を貯めたのは事実。何か貯金のコツのようなものがあるんですか?

いえいえ(笑)、当時は店を持つという目標をできるだけ早く達成するために、お金をとにかく殖やすことに集中したんです。お金が入ったら、ギリギリ生活する分を除いて全部貯金、といった具合に。貯金にとって大切なのは、時期を設定した具体的な目標を持つことと集中力、この2つに尽きます。あとは複数の銀行口座を持つこと。貯金をひとつにまとめてしまうと、「自分にはお金がある」って錯覚してしまうんです。その点、複数の口座に少しずつ分けておくと、気がゆるむのを防げますし、貯金の存在自体を忘れることができますから。

STAGE編集部:シンプルですが、合理的です。ほかにお金を呼び寄せる心構えを教えてください。

ずばり夢を持つこと。具体的な目標を持って前向きにがんばっていると、不思議とチャンスが巡ってきたり、力になってくれる人が現れたりします。

そして先ほども言いましたが、あまりお金にシビアにならないことでしょうか。私の場合、使えるまとまったお金が入ったら、スタッフのみんなで美味しいものを食べにいくなどして、還元するように心がけています。

STAGE編集部:先ほど少しうかがった、「新しい夢」について教えてください。

私は日本で料理の修行をしたので、いつかは本場のフランスで修業してみたいと思っています。通ってくださるお客様がいらっしゃるので、すぐにというわけにはいきませんが、お店のことや子育てなど、いろいろなことが落ち着いたら、フランスであらためて修業をしようと思っています。修行をしたい理由? だって私が経験を積んでもっと美味しい料理を作れるようになったら、もっとたくさんの笑顔を見ることができるじゃないですか。

「お金とは、笑顔をうむもの(秋元さくら)」

<the key item for my STAGE>
大きな長財布

「財布は大きければ大きいほどいい」という秋元さんは、パスポートが入るような大きな長財布を使っている。「現金やたくさんのカード、ときには通帳や育児手帳まで一切合財収納できる大きい財布が最高ですね。金運をキープするため、財布は1年で買い替えています」。状態がよくて、縁起がよかった財布は、スタッフにプレゼントするのだとか。

<インタビューしたお店>
morceau(モルソー)

目黒駅から徒歩5分の距離にあるフレンチビストロ。シェフみずからが買い出しに出かけて旬の食材を厳選。食材本来を引き出した料理が好評を博す。自家製ソースはもちろん、店で毎日焼き上げるパンも人気。
住所:東京都品川区上大崎2-18-25 1F
電話:03-3491-1646
営業時間:18:30~24:00
定休日:月曜
http://morceau.pinoko.jp/

秋元さくらさん

「モルソー」オーナーシェフ

1980年福井県出身。大学卒業後、航空会社のCA時代に料理の魅力に目覚め、調理師学校へ入学。卒業後は新宿の「モンドカフェ」、白金の「オー・ギャ・マン・ド・トキオ」のシェフ・木下威征氏のもとで修業。2009年にソムリエでもある夫・秋元史彦さんと目黒に「モルソー」をオープンした。テレビなどメディア出演も多く、レシピ本も人気。

STAGE(ステージ)