2018年4月8日 更新

近い将来、お金は「稼ぐ」ものではなくなる

今回紹介する本は『新しい時代のお金の教科書』(山口揚平著)。”教科書”といっても、堅苦しい内容ではありません。仮想通貨の登場をはじめ、お金を取り巻く環境が変わりつつある現在、その歴史と未来に迫り、これからの時代にふさわしい生き方を考える一冊です。

お金は自分で創るものになる

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…と、突然いわれても、ピンとこないかもしれません。とはいえ現実に、信用を担保に資金を募るクラウドファウンディングや、個人の時間を売買できるタイムバンクなどのサービスが広まりつつあるのも事実です。詳細は本書にゆずりますが、著者は信用をベースにした経済でお金の役割をはたすのは、「時間」と「信用そのもの」になるだろうと述べています。
なにより重要なのは、信用はお金で創れないこと、そして資源が個人であることです。つまり、新しいお金は自分で創り出すものになります。そして信用を創り出すためには、価値を積むしかありません。これからは、得意なことや専門的知識など、誰もが必ずもっている固有の能力を人と分かち合い、貢献することが必要になってゆきます。
また、つながりやコミュニティをつくってゆくには、価値観や感性など内面を磨くことも大切です。ヨコ型社会で優位に立つのは、男性よりも、感性や共感力に優れた「女性」、LGBTや会社に属さない非正規雇用などの「マイノリティ」であると著者は語っています。つまり、これまで不利とみなされたり、偏見を受けたりしていた人たちほど、活躍の場が広がる可能性があるのです。

貯める人ではなく、与える人になろう

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最後に、これからの時代にふさわしい生き方として紹介されている、「お金について意識すべき10の習慣」からいくつかピックアップします。
・お金以外のコミュニケーションツール(言語・共感/思いやり・価値観)を使いましょう。
・いくらお金を持っているか?ではなく、誰とつきあっているかを意識しよう。
・価値を生みだし貢献してゆくギバー(与える人)として生きよう。 
(山口揚平『新しい時代のお金の教科書』p.178~180より引用)
実は本書には、「取引も契約も信用もまったく存在しない社会」という大胆な未来像も描かれています。こうした著者の考えを、ありうべき可能性とみるか、空想に過ぎないと切って捨てるかは読者次第です。ただ、あなたが「お金中心の生き方をしたくない」と考えているなら、たくさんのヒントを与えてくれる一冊になるはずです。

セジマタクヤ

広告代理店勤務を経て、大阪でフリーの企画・ライターとして活動中。おもに本の紹介やマーケティング記事を執筆しています。
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