2019年5月7日 更新

成長する人・しない人の違いはたった1つだけ?質問力の考え方

成長する人・しない人の違いは、突き詰めればたった1つしかありません。一向に成長しない部下や後輩を眺めて、日々悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。仕事で成長する人・しない人の違いがどこから来るのかを解き明かし、どのように捉えれば良いのかを考えてみます。

2019.4.18

成長する人・しない人の違いは「主体性」の有無?時間の経過は無関係?

成長する人・しない人の違いは、突き詰めれば1つだけです。それは、「主体性」の有無に尽きます。主体性を持って、自身の問題として仕事に向き合っているのか、この姿勢の有無が成長する人・しない人を決定的に分けます。別の表現をすれば、成長は時間の経過とは無関係だとも言えます。「あと1〜2年もすれば彼も成長してるんじゃないの?異動してきて半年だからねー、慣れの問題もあるんだろうし。」成長しない後輩や部下について、このように語る人がいるとすれば、それは完全に誤った認識です。
私や周囲の知見でも、主体性は生来の人間性・素養に負う部分が大きいと感じます。学歴の高低や、地頭の善し悪しでは、主体性の有無は測れません。一般論ですが、学歴の高い人間、地頭が良い人間ほど、その場その場で主体性があるフリを演じるのは上手い傾向にあります。これは、意識して演じている場合もありますし、無意識で演じてしまう場合もあります。もちろん、学歴の高い人間、地頭が良い人間で、本物の主体性を持つ人間も少なくありません。上長やリーダーは、ここはシッカリ見抜く必要があります。
なぜならば、仕事に対する本物の主体性は、指導や強制で身に付けさせることはできないからです。つまり、上長やリーダーであれば、部下に出会った早い段階で成長する人・しない人を見極めて、今後それなりの工数をかけて指導・育成するべきか否かを決断する必要があるのですね。分かったような顔をして一向に質問してこない部下、相手に対する依存心が高い(自責でなく他責にする)部下の場合、とりわけ注意が必要です。

成長する人は「主体性」があるから率先して行動し、質問も多くなる?

成長する人ほど主体性を持って仕事に臨みますから、自発的な行動を伴います。行動すれば、言わずもがな壁にぶち当たり、上手くいかないことや、疑問が日々生じます。このため、自ずと先輩や上長への質問は多くなってきます。仮に、上手く事が運んだとしても、先輩や上長が持つ客観的な視点を知りたいと考えます。「質問力」が高い人ほど、成長する人である可能性が高い、と言える所以(ゆえん)ですね。このような主体性のある部下からの質問や相談には、上長やリーダーはキチンと答えてあげる必要があります。
キチンと答えてあげられないと、主体性のある、成長する人ほど上長やリーダーを早々に見切ります。この人と一緒にいると、自分は成長しない人になってしまうのではないか、と彼・彼女らは反射的に危機感を覚えるからです。リーダー的な立場の人ほど、ここは心しておきましょう。逆に、成長しない人は主体性がないため、自ら進んで考えて行動することがなく、受動的になりがちです。いわゆる、指示待ち族と化すことになります。所詮は仕事も一方的に与えられるもの、他人事であり、自分で何とかしたいという思い入れに欠けるため、積極的な質問に結び付かないのです。
成長しない人ほど、報告や感想、意見だけ述べて終わってしまうことが多く、無理に質問を作ってもピント外れなものになりがちです。「So what?(それがどうした?)」こんな気持ちを抱かせる質問ばかりする部下ならば、配属先・仕事内容がアンマッチである可能性もあり得ます。しかし、多くの場合は異動させても主体性を持って仕事に取り組むことはなく、じきに転職してゆきます。

成長しない人の質問はいつまでも抽象的で深化がない?

成長する人は、常に主体性を持って仕事に取り組みますから、行動すればするほど、質問内容は抽象的なものから、より「具体的なもの」に深化してゆきます。ぶち当たる障害を、質問しながら次々にクリアして成長するので、疑問は徐々により詳細な質問に落とし込まれてゆくことになります。成長する人は、行動して成長し続けるからこそ、自身が現在抱える課題が何なのか、取り組む仕事の本質が何なのか、自ら掴み取っているものです。ここを上長やリーダーはシッカリ受け止めてあげる必要がありますね。
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