2019年12月13日 更新

2020年株式相場におけるとても大切なポイントとは

2019年も年の瀬を迎えました。随分と冷え込む日も多くなりましたが米国の株式市場は熱気を帯びています。2020年オリンピックイヤーの株式市場を読み解くヒントを見ていきたいと思います。

12月5日に政府は臨時閣議を開き、復旧・復興や景気下振れリスクに対応するための新たな経済対策を決定し、民間支出を含む事業規模は26.0兆円程度で財政支出は13.2兆円の大型経済対策を発表しました。この経済対策関連の補正予算は2月から3月にかけて成立する見通しで、これを受けて株価は上昇へする可能性が高いと思われます。あるレポートによると、財政支出が5兆円を超える大型経済対策の決定から6か月間、株価には好影響を与え、その結果株価が約20%上昇したという実績があるようです。
まとめると、米国の企業業績が1〜2月、大統領候補の政策方針と優劣が見えてくるのが3月以降、そして日本の大型経済対策の効果が持続するのが5月までなります。そしてその5月は、あの有名なアノマリー「sell in May」。このポイントを踏まえ来年前半の株価推移をイメージしてみてはいかがでしょうか。
最後に大統領選挙と株価の豆知識。
大統領選挙の年の株価は、大統領選挙前年の株価に比べるとパフォーマンスが劣ることは有名なアノマリーです。これを当てはめると、今年の29%を超えるような大幅な上昇は期待できないということになります。
ところで、現時点ではトランプ大統領の再選可能性が高いといった報告が多いようですが、もし民主党に政権が変わった場合に使えるアノマリーがあります。それは、政権政党が入れ替わると、選挙の年と翌年で株価の騰落が逆転するといったものです。あるレポートによりますとその確率は約81%と信頼性が高いとのこと。このアノマリーに照らし合わせると、もし2020年の株価が好調に推移し民主党に政権が移ると2021年は株価が下落するということです。
これらをご参考に2020年の見通しを立ててみてください。
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渋谷 豊 渋谷 豊
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