日経平均が急落した翌年は
2018年の日本の株式市場は大きな変動の1年でした。日経平均株価の18年の終値は2万0014円77銭。年間で2,750円(12%)安と7年ぶりに下落しました。
ところで、1990年以降日経平均が前年比で-10%を超えたのは29年中10回(2018年含む)です。いがと少ない印象があります。では、この10回の翌年、つまり大きく-10%を記録した翌年は大きくリバンドをしていそうなイメージがありますが実際はどうだったのでしょうか。
以下は、-10%下落後の翌年の日経平均のパフォーマンス
1990年:ー 3.6% (☓)
1992年:+ 2.9% (◯)
1997年:ー 9.3% (☓)
2000年:ー 23.5% (☓)
2001年:ー 18.6% (◯)
2002年:+ 24.4% (☓)
2007年:ー 42.1% (☓)
2008年:+ 19.0% (◯)
2011年:+ 23.0% (◯)
2018年:?
1992年:+ 2.9% (◯)
1997年:ー 9.3% (☓)
2000年:ー 23.5% (☓)
2001年:ー 18.6% (◯)
2002年:+ 24.4% (☓)
2007年:ー 42.1% (☓)
2008年:+ 19.0% (◯)
2011年:+ 23.0% (◯)
2018年:?
正解は4勝5負です。
このように10%を超える翌年はリバウンドしたイメージを持っている人も多いかもしれませんが事実は異なります。単一市場ではモメンタム(相場の勢い)は数年継続する趨勢があるためこのような結果になっているように思います。
一方で分散投資はどうでしょうか。仮に、日本株、世界株、日本債券、世界債券の4資産に分散投資をしていたとします。分散投資の結果がマイナスだった翌年の前年のパフォーマンスはというと、単一市場と結果は異なります。1990年以降で負けなしの結果が出ています。FACTとして、分散投資で負けた翌年の分散投資は底堅いといえます。
このような印象と異なるFACTを踏まえることが投資は欠かせません。感覚で投資をすると良い結果に結びつきません。冷静に投資判断をしていきましょう。
自分の力で考えなかったら投資は成功しない

2019年がいよいよスタートしました。2018年の投資環境がたいへん厳しかったことから捲土重来を期している人も多いのではないかと思います。にもかかわらず年初から波乱含みです。荒れる相場を乗り切るための心構えをお伝えします。
渋谷 豊

ファイナンシャルアカデミー総研代表 、ファイナンシャルアカデミー取締役
ファイナンシャルアカデミーグループ総研 http://fagri.jp/
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