2019年12月19日 更新

ビジネスマンに必要な教養とは?論語から学ぶ教養の高め方

昨今、ビジネスマンにとって「教養」ほどセンシティブに突き刺さる言葉はないのではないでしょうか。孔子の教えをまとめた論語によると、人格を磨くためには教養を高めることが必要だと説いています。この記事では、孔子が言う「教養」とはどのようなものなのか、またその高め方を紹介します。

ビジネスマンが教養を高めるための良い時間・悪い時間の使い方

Meditate Meditation Peaceful · Free photo on Pixabay (22973)

“益者三楽、損者三楽。礼楽を節せんことを楽しみ、人の善を道う(いう)ことを楽しみ、賢友多きを楽しむは、益なり。驕楽(きょうらく)を楽しみ、佚遊(いつゆう)を楽しみ、宴楽を楽しむは、損なり。"(季氏第十六)
(意味)有益な楽しみ方は3種類ある。それは、礼節を保ち、音楽を楽しむこと、人の長所を褒めるのを楽しむこと、優れた友人が多いのを楽しむことの3つだ。有害な楽しみも3つある。自分勝手なことをするのを楽しみ、怠けて遊ぶことを楽しみ、酒盛りを楽しむことの3つだ。
孔子は、教養を高めるための有益な時間の使い方と悪い時間の使い方がそれぞれ3つある、と説いています。

有益な時間の使い方3つ

1つ目は、礼節(礼儀と節度)を保ち、詩や音楽を嗜むことです。これは現代で言う、芸術や文学を嗜むと言い換えられます。これは自分の感性を深め、見聞を広めるといった、人格を磨くために有益な時間でしょう。
2つ目は、人の長所を褒める時間。相手を認め、敬意を示す時間は大切だと伝えています。また、自分自身にはない長所を知り、視野を広げることにもつながります。

3つ目は、同じ目標や、2つ目でお互いを認め合った友人と共に過ごす時間を大切にすること。優れた友人と過ごす時間は有益であることを意味しています。

悪い時間の使い方3つ

反対に、悪い時間の使い方というものもあります。
1つ目は、自分のやるべきことをせず、自分勝手なことを行うこと。
2つ目は、享楽にふけること。3つ目は酒盛りをすること。飲み会が悪いものではありませんが、
目的のない飲み会を毎日のように開催することは、良い時間の使い方とは言えないかもしれません。日ごろの習慣や行いを見直し、有意義な時間を過ごしたいものです。
以上、論語で学ぶ教養の高め方について紹介しました。
「教養」と言っても分野はさまざまですが、
孔子の教えには、教養を学ぶための意識について、現代に通用する考え方が多くあります。
日常生活に取り入れ、ビジネスパーソンに必要な教養を高めてはいかがでしょうか。

ユキヨシ

大学院修士課程修了(歴史学)後、そろばん指導講師、教育系のベンチャー企業を経験し副業ライターに。会社員時代に経営者の経営哲学に関心を持ち、中国古典思想の勉強を始め今に至る。
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