2018年6月7日 更新

働きたい会社と投資したい会社は違う!?

「良い会社」「良くない会社」というのは様々な観点がありますが、今回は、「投資をしたい会社か?」、「働きたい会社か?」という観点から、会社の良し悪しを考えてみたいと思います。

働きたい会社と投資したい会社は違う

投資をしたい会社というのは、投資をしてリターンが生まれるかどうかですから、基本的には、業績(EPS)が長期的に増加していくかどうかが重要な着眼点になります。

一方、働きたい会社というのは、どのように・何のために働きたいのかというのは価値観が多様ですので、一概には難しい面があります。会社の成長とともに自分自身の成長も実感したいという人もいれば、本音ではなるべく楽な仕事をして給料が良い会社が良いという人も多いでしょう。同じような仕事をしていても、業界や会社が違うだけで給料は結構違うことはよくあります。

従業員への報酬総額と株主利益はトレードオフの関係ですので、経営者にとっては両天秤でバランスを考えなくてはいけません。会社が生む付加価値から人件費や税金を引いた後の利益が株主利益ですから、投資家から見れば人件費を必要以上に掛けずに会社に税引後利益がたくさん残るような会社は「良い会社」ですが、そこで働く従業員にとってはブラック企業で、金銭的にはあまり幸せではないかもしれません。

ただ、株主にとって短期的に「良い会社」であっても、やり過ぎてブラック企業という批判が広がると優秀な人材が離散してしまいますから、長期的には競争力が失われて会社が生む付加価値自体が減ってしまっては元も子もありません。

税引後利益を、配当や自社株買いの株主還元に回すか再投資するか内部留保するかという議論はよくされますが、会社の報酬設計や採用の考え方は実は重要な話だと思いますが、ストックオプション等の役職員へのインセンティブ設計の議論を除くと、株主目線から見聞きすることは少ないかもしれません。投資対象を考える時に、長期的にその会社が成長するかの要因として人事戦略は実はかなり重要な要素になります。

投資もしたいし、働きたい会社はどんな会社か

1番良いのは、持続的に業績が拡大し投資家が投資対象としての興味も向くし、従業員も生き生きと働き甲斐のある会社でしょう。

事業も成長していて、組織が拡大しポストもどんどん増えて従業員自身も成長実感がありポストもどんどん与えられるような成長会社がまずは考えられます。

典型的な企業イメージとしては、サイバーエージェントやリクルートのような経営戦略として人材採用を最重視していて、強烈で個性的なカルチャーな会社でしょう。ゾゾタウンを運営するスタートトゥデイも足元の業績は絶好調ですが、6時間勤務という特異な勤務体系を取りながら、アパレル大好きな従業員がワークライフバランスも充実して働く環境があるイメージがあります。

投資家として注意すべきなのは、このような会社は、メディアにもよく出て有名なので、個人投資家からの注目が集まりやすく、株価が割高になっている可能性があることです。「すばらしい企業の株式を適正価格で買う方が、まずまずの企業をすばらしい価格で買うよりも、はるかに望ましい」という言葉がありますが、投資検討するには「適正価格」であるかどうかは見極めた方が良いでしょう。

あるいは、安定大企業も、投資もしたいし、働きたい会社に当てはまるでしょう。

ビジネスモデルが確立されていて、優秀な人たちによって手堅い運営がされているような、投資対象としては高配当銘柄として挙げられるような会社がこれに当たります。原発問題が起こる前の電力会社や、NTTのような、規制業種の大企業が典型と言えます。

成長志向か安定志向かというのは、どのような仕事人生を望むかの個々人の価値観次第ですし、両方の人たちがいないと世の中も回らないので良し悪しはありませんが、株主から見ると投資対象の見方はだいぶ変わってきます。

投資はしたいが、働きたくはない会社

働きたくない会社は、いわゆるブラック企業と言われるような、労働形態がキツく、現場のオペレーションが単調で企業間の競争も激しいため賃金が低く抑えられがちな業種ということになってしまうでしょう。

一部の飲食、運送、小売り・アパレル等の会社がこれに当てはまりそうです。

勝ち抜くビジネスモデルを持っている会社は投資対象としては魅力的に映ります。

投資家目線、従業員目線、経営者目線という多面的な目線から会社を見ることで視座も広がっていきますから、会社を見る目線として色々な観点を持っておくと面白いかもしれません。

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