がむしゃらに働く毎日の中でも、ワークライフバランスを実現できるように工夫ができます。それは自宅をなるべく職場の近くにして、通勤時間を削減することです。郊外に住めば、周囲は自然が豊かで住宅コストは安く、休日は伸び伸びとリラックスできるかもしれません。
しかし、会社までの通勤時間が片道1.5時間かかっているとしたら、1日往復3時間で年間の出勤日が230日とすると、3×230=690時間、1日8時間の勤務時間に換算すると86日分にもなります。もし、会社から15分の家に引っ越したとしたら、往復2.5時間が浮くことになり、年間で575時間の余裕で、いろいろな選択肢が生まれます。その時間で資格試験や語学の勉強をすれば1年で相当なスキルアップにつながり、住宅コストがアップすることを考慮しても、収入アップにつながる可能性が飛躍的に上がります。趣味やスポーツの時間に充てれば、ライフの部分の充実につながります。
特に若いうちは、お金はなくても、時間だけはたくさんあるように誤解しがちです。「時間=お金」ととらえて、その貴重な時間を何に使うか、よく考えるようにしましょう。
常に正しい判断をして時間やお金を使っていけば、自由になる時間やお金は徐々に増えていくことになります。
富者の遺言 第1章 始まり〜本当にそれでいいのですか?[第1話]
元銀行員の男が起業をして、一時は成功の夢をつかみかけたが失敗する。男はなぜ自分が失敗したのか、その理由を、ジョーカーと名乗る怪しげな老人から教わっていく。"ファイナンシャルアカデミー代表"泉正人が贈る、お金と人間の再生の物語。
泉 正人
ファイナンシャルアカデミーグループ代表一般社団法人金融学習協会理事長
日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。