ショッピングで心身ともに健康になる科学的な理由とは

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ショッピングは気分を高揚させてくれる一方で、散財してしまったという罪悪感にも悩まされるもの。 ところが、科学的にもショッピングには健康に寄与するさまざまな効能があることが証明されました。なぜ、ショッピングが健康に良いのでしょうか
2019.5.20

ショッピングが人類にもたらすのは経済効果だけではない!

買い物好きにはうれしい今回の研究結果。
この研究を「Journal of epidemiology and community health」に発表したのは、オーストラリアと台湾の研究チームです。1,900人のボランティアを対象に行った研究によって、ショッピングは経済効果をもたらすだけではなく、健康にも寄与することが科学的に証明されたのです。

買い物を好む人は節約を好む人より長生き!

研究結果の中で特に注目されたのは、買い物好きと長命の関係です。
1週間のうち6日はなんらかの買い物をしているという65以上の死亡率は、節約が好きという同年齢の人々のそれよりも28%も低いことが明らかになりました。
この場合の買い物とは、日常の細かなものも含まれます。外出して買い物をする。それだけの行為ですが、体を動かしてさらに気分もよくなるという一石二鳥が健康に直結しているというわけです。
しかも、「買い物をする」という行為は、大散財をするということではないのです。買い物を好む人は、かぎられた予算の中で好きなものをどのように買うか頭を悩ませます。たまには無理をして、特に気に入ったものを購入することもあるでしょう。これが、脳をも鍛える手段となるのです。

抗不安作用をもたらすショッピング

実は、ショッピングがもたらす効能は過去にもいくつかの研究対象となってきました。
ショッピングが精神状態に良い影響を及ぼすという結果は、オランダのティルブルフ大学が発表しています。
マーケティングを専門とするリック・ピーター教授によれば、好きなものを買うという行為は「孤独感や倦怠感と戦うことができる娯楽」なのだそうです。それが、ごく自然に抗不安作用へと変化するのだとか。

消費することで得られる幸福感

また、ミシガン大学の研究では抑うつに悩む女性に関する研究が進められました。
「ショッピング・セラピー」と呼ばれるこの療法は、悲しみや憂鬱な気分から抜け出せなかった女性たちにたいして驚異的な効果を上げたそうです。
悲しくメランコリックな気分から抜け出せない人が、単にウィンドウショッピングをしただけの場合と実際に気に入ったものを購入した場合にも大きな相違が出ました。好きなものを購入した人の幸福感は、買わなかった人の3倍にまでなったそうです。そしてその結果、日常生活の管理に関しても大きな改善が見られました。
さらに、買い物をすることで自尊心も向上することが研究によって明らかになっています。心理的観点から見ても、ショッピングによって人々はさまざまなメリットを受けているわけです。

普段よりワンランク上のものを購入することで得られる自信

散財することがいいか悪いかは、道徳的な観点からも賛否両論です。
しかし、少なくともサイエンスや心理学的にはメリットが非常に多いのが実情なのです。
たとえば、欲しいものを買うことをご褒美にすれば、達成が難しい目標の設定が容易になります。
アラバマ大学の研究では、物事がうまくいかないことを感じている人がちょっとした贅沢なものを購入することで、自信を取り戻しポジティブな思考へとかじ取りを取ることが可能であるとしています。

ショッピングは体を動かすことにつながる

引きこもり勝ちな生活から脱却するために、重い腰をあげて買い物に出かける。
最初は、一人だけで出かけるほうが気楽かもしれません。
しかし、それがきっかけとなって久しく会っていなかった友人や家族とコンタクトを取り、ともに外出するようになる機会が増えます。
PCの前に座る時間が多い生活を送る人にとっては特に、オンラインショッピングではなく実際に外出して買い物をすることが生活を変えるための第一歩。
ある研究では、3時間ウィンドウショッピングを楽しむことで、350キロカロリーを消費することが明らかになっています。そのときに、エレベーターやエスカレーターを使用しなければ、500キロカロリーの消費が可能。
イギリスのデイリーメール紙の記事では、この方法で女性は1カ月に1万5千カロリーを燃焼できるのだとか。

最後に

批判されがちな消費主義ですが、物事には相反する要素が同居しているのが常。
他人と競うために見境のない購入をするのではなく、自分自身のために節度を持ったショッピングをすることが健全な生活の証なのかもしれません。