可動域の広いプッシュアップ
トレーニングは、可動域の広いプッシュアップ(腕立て伏せ)からはじめましょう。そのための準備として、両手の下に台になるものを置きます。本を重ねたものでもよいでしょう。そうすることで、上体を下ろしたときに大胸筋がしっかりストレッチされます。目線も重要です。トレーニング中は、まっすぐ下を見るようにしましょう。前を向いてプッシュアップをすると、骨格の関係で胸が前に出て可動域が狭くなるためです。
プッシュアップでは、脇の下に親指がくるようにし、まっすぐ下を向いた状態からはじめます。2秒かけて上体を下ろし、1秒かけて上げる動作を繰り返してください。上体を下ろす際は息を吸い、上げる際は息を吐きましょう。また、上体を下ろした時に、大胸筋がしっかりストレッチされているのを感じることも大切です。1セット12回、合計3セット行いましょう。
最終セットの12回目には、ひじが90度になる位置で体勢をキープさせてください。この時、静止時間が20~30秒で限界がくるようにします。もし30秒以上キープできる場合は、負荷が足りないことを意味します。その場合は、1セットの回数を増やしたり、1秒ではなく2秒かけて上体を上げたりするなどして、負荷を調節してください。
次の種目を開始するまでには、たっぷり3分以上休憩しましょう。
角度をつけたインクラインプッシュアップ
大胸筋の上部の筋肉量を増やすために、角度をつけたプッシュアップ(インクラインプッシュアップ)を行います。そのためには、足の位置を高くする必要があります。慣れるまでは、低いソファーなどで行ってください。筋力がついてきたら、机を利用するなどして、足の位置を徐々に高くしていきましょう。
インクラインプッシュアップでは、慣れるまでは手の下に台を置く必要はありません。また、腰が反りやすいため、トレーニング中は体幹を保つようにしましょう。腰が反ったまま行うと、思ったような効果が得られないだけでなく、腰痛の原因にもなりかねないためです。
トレーニング法は、足の位置以外、可動域の広いプッシュアップと同様です。最終セットの12回目に20~30秒静止することも忘れないようにしましょう。負荷が足りない場合は、さらに角度をつける、回数を増やす、スピードを遅くするなどして負荷を増やしてください。
まとめ
自分の体重を利用したトレーニングで胸板を厚くするためには、可動域と角度が重要です。そのためには、強いストレッチと大胸筋の上部を意識することが大切です。
ダンベルやマシンを利用しない自重トレーニングでも、やり方によって効果的に胸板を厚くすることができます。最終セットに静止時間を30秒近く入れるトレーニングはキツいですが、たくましい大胸筋を手に入れたい人は、ぜひ週に2~3回行ってみてください。
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