やはり、自ら相手に対して不要なスキを与えないことによって、安心して人を信じて長い間関係を築いているといえます。
ルールを作る
富裕層になるようは人は、ルールなど設けずに豪快に笑って過ごしているようなイメージがあるかもしれませんがそんなことはありませんよ。ちゃんと人の行いが外れていかないようにコントロールするルールを設けています。ただし、それは「マイクロ・マネジメント」といわれるような、細かいことを一つ一つ定めたものではなく、あくまで人の行いを側面からサポートするようなものです。
例えば、「報告には数字や客観的な情報をできるだけ使う」といったルールは、あいまいな表現でうやむやに出来ないように数字や根拠を示すルールにすることで人の行いをサポートすることが出来ます。また、「あまり強く追い込まないで相手の話を聞く」のも同じです。窮鼠猫を噛むではありませんが、あまり強く追い込むと人の行いは急変する可能性があります。だから、まずは話をしっかりと聞いて、その上で対処法をしっかりと考えることで人との関係を崩すこと無く継続しているようです。
人の行いを過信しないのは難しいなぁ。自分の場合はどうしたらいいのだろう。と思った人は子供を育てることをイメージしてみてください。みなさんは自分の子供は当然強く信じていると思います。でも、その子供が小さい頃は、間違って積み木を飲み込んだりする「誤飲」をしないように気をつけるでしょうし、訳も分からずに外に出て交通事故に合わないように玄関や扉に鍵を掛けるのではないかと思います。
それはなぜでしょうか。子供に何かがあった時に「子供が悪いんだよ」と一言ではすませないからです。それは親として、子供を愛して信じているとしても、子供の行いを過信して何か起こったときには自責の念が生まれるからです。しかし、それ以外のことになると、ついつい「彼が悪い」「世の中が悪い」「状況が悪い」とつい他責になりがちです。
でもプレ富裕層は違います。もし、自責であろとも他責であろうとも、全ての結果は自分自身が背負うことを100%理解しています。運用でお金を損して他人のせいにはできません。コンペの期日までプレゼンが間に合わなくて部下を責めることは出来ても、コンペで勝つ事が出来ません。だからこそ、人を過度に信じない。過信しないルールを自らに課すことで、「人を心から信じる」ことができ、その結果多くの仲間に恵まれ、最終的には成功を掴むのではないかと思います。
渋谷 豊
ファイナンシャルアカデミーグループ総合研究所(FAG総研) 代表、ファイナンシャルアカデミー取締役
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