お金持ちになりたいなら、銀行員やFPでなく「成功者」の話を信じよう

お金がもっと欲しいと思って取った行動が、実は、お金を遠ざける結果になっているかもしれません。NG行動に気づき、 “発想”を少し切り替えることで「お金持ち体質」が手に入ります。泉正人の最新刊『お父さんの「こづかい」は減らすな』より特別編集編をお届けします。

2018.05.29

お金についての悩みは、判断力が鈍りがち

コツコツ貯めてきた預金額がある程度まとまったお金になってくると、お金に働いてもらう仕組みを作ることは資産作りへの第一歩。いざ資産運用に興味を持ったとき、みなさんならどうしますか? インターネットや本で調べてはみるものの、情報が多すぎると誰かに相談したくなりますよね。フィナンシャルプランナーが相談に乗ってくれる銀行の資産運用相談会などが、無料ということもあり、参加しやすそうですよね。
専門家の話は初心者には分かりやすく、家計のことも含めて相談に乗ってくれたりするので、ますます資産運用に興味がわいてくるものです。「あまりリスクを取らないことをご希望でしたら、債券型の投資信託がおすすめですよ!」と不安な気持ちまでを汲んだ心配りのあるアドバイスに、勧められたとおりの商品を購入してしまうこともあるでしょう。お金に関する悩みは、考えることに慣れていないため、「よくわからないけど、よさそう」と急に手近で済ませようとしがちです。ほかの相談ごとでは間違えないのに、不思議ですよね。

儲けているファイナンシャルプランナーはいない!?

皆さん、覚えておいてください。お金の専門家に相談をした時、相手はあなたに助言を数多くしてくれるかもしれませんが、それはあなたにとってのベストアンサーとは限りません。では、誰のベストアンサーなのか。それは相手のベストアンサーです。つまり助言してくれた相手が一番儲かる(手数料収入が多い)回答が多いということです。
お金についての経験が少ないがゆえに、人は肩書きや立派な資格を信頼してしまいがちです。ファイナンシャルプランナーの資格を持っているということは、ある一定の知識を持っていることの証しになります。銀行員であれば、お金のプロに見えてしまいます。
しかし、なんのプロかはその人の収入源を考えてみればわかります。銀行の窓口にいるファイナンシャルプランナーは給料をもらって働いていますが、その給料は投資信託の運用で上げた利益でもなければ、トークスキルが上手で講演料をもらってまかなっているわけでもありません。顧客に投資信託や保険を売ったことによる販売手数料が源泉になっているのです。つまり、販売、セールスのプロなのです。
「床屋に髪を切るべきか、相談するな」という格言があるように、セールスする立場の人に「買ったほうがいいでしょうか?」と聞くと、ほぼ間違いなく「買ったほうがいい」という答えが出てきます。タイミングを聞いたとしても「早いほうがよいです!」と答えるでしょう。しかし、お金の運用は正しかったかどうかわかるのが数年先になります。相談する相手を間違ってしまうと、長い期間間違った判断に気づかず、定年後に自分のお金が半分に減っていた……なんてことも十分ありうるのです。

資格や肩書より大事なのは「結果」を出してること

資産運用で相談すべき人を探すとしたら、それは「言動(発言)」と「行動」と「結果」が一致している人を選ぶべきなのです。自分のお金の運用を相談するなら、机上や噂レベルの話ではなく、投資を成功させて財産を築いた人の意見がいちばん参考になります。そういった人しか持っていない情報もたくさんあるでしょう。言動、行動、結果、これらが一致している友人や知人がいればよいのですが、いない場合は第三者を探すことになります。この場合、少なくとも金融商品の勧誘をしない独立家のファイナンシャルプランナーやコンサルタントを選ぶべきでしょう。その場合でも専門家自身が資産運用でどのような成果を上げているのか率直に聞いてみて確かめることが大切です。
資産運用は相談相手を見極めることから始まっています。立派な肩書きや自分のことをプロと言っている人を信頼する前に、結果が伴っていない人はたくさんいます。「結果」を出してる人に相談することが、投資成功への一歩と言えるでしょう。
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