2017年12月21日 更新

〈佐渡島庸平〉〜信用を可視化する方法〜インタビュー「宇宙とお金」[第3回]

佐渡島庸平さんに聞く「宇宙とお金」インタビュー最終回です。

佐渡島さん:ちょっとずつ変わっていくんですよ。そこに対してみんな常に魔法を求めているというか。魔法はないと思って地味なことをやっている人が成功してるなって思いますね。
STAGE編集部:佐渡島さんは、他人から見たら地味なことをコツコツやってるタイプに見えないと思うんですよね。魔法を持っているタイプに見えていると思います。
佐渡島さん:地味ですよ。編集って仕事は地味ですから。
でも、違うジャンルになると何か魔法の方法があるんじゃないかって思いがちですよね。僕も会社を立ち上げたばかりの頃はそうでした。経営の「地道の概要」が何かが分からなかったというべきかもしれないですけど。編集なら、その作品を当てるっていうことの地道ってこれだなっていうのがわかっていてできるんだけど、経営の地道って何なんだろうっていうのが。
でも結局、どの道も地道にコツコツしかない。
1年ぐらい前まで経営の地道は、地道に売り上げを立てるだと思ってたんです。でも、最近は地道に社員と交流することじゃないかって思っています。
魔法の言葉を言って社員に働いてもらうんじゃなくて、地道に1on1かをやったり延々と話して、どうやったら社員がやる気になるかな?ってことばかりしています。
STAGE編集部:経営者として6年目、経験を積んで変わったところでしょうか。
佐渡島さん:そうですね。最初の1年間ぐらいは、会社の理念とか行動指針をずっと考えてたんですよ。ずっともんもんとしているという期間が終わってから、理念に沿って社員とコミュニケーション することが最重要になりました。指針がない中で社員とコミュニケーション しても拡散しすぎて、コミュニケーション 量がいくらあっても足りなくなってしまうと思います。結局、社員に働いてもらえる時間は月160時間×社員人数分になるわけじゃないですか。そのほとんどの時間、95%ぐらいの時間に関しては指示を出せないわけです。その状況で、どれだけアウトプット量が高まるのかっていうことを考えた結果、正しい理念と行動指針をもとに、2週間に1回、30分程度コミュニケーションするっていうものしかないんじゃないかなと思ったということですね。
STAGE編集部:最後に佐渡島さんにとってお金とは、をお聞きしてよろしいでしょうか?
佐渡島さん:「お金とは、信用の不安定な可視化」ですね。お金は信用を可視化したものではあるけれども、変換時のロスも大きいので。宇宙に気軽に行けるような未来には、信用をそのまま可視化できる手段ができると思います。
STAGE編集部:ありがとうございました。
佐渡島庸平さんに「宇宙とお金」をテーマに伺ったインタビューでしたが、最終的に「信用」を作る話になりました。未来に進むほど「信用」はクリアに可視化され、「お金」より「信用」そのものが、ますます重要なキーワードになってゆきそうですね。

佐渡島 庸平(さどしま・ようへい)

1979年生まれ。東京大学を卒業、2002年に講談社に入社。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、クリエイターのエージェント会社、コルクを設立。安野モヨコ、小山宙哉、曽田正人、三田紀房、羽賀翔一、平野啓一郎作品の編集・プロデュースを行う。
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〈佐渡島庸平〉「お金とは、信用の不安定な可視化」

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佐渡島さんは名だたる作家の信任厚い敏腕編集者として、宇宙やお⾦など、普遍的であるが故に難しいテーマに挑み、⾒事、⼤ヒットに導いています。出版最⼤⼿の講談社を5年前に退社し、⽇本ではまだ珍しい作家エージェンシー(株式会社コルク)を⽴ち上げました。

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