「お金持ちは靴と時計で見分けられる」説がウソの理由とは?

富裕層とは?富裕層になるには?
「お金持ちは靴と時計を見れば判る!」市井では、このような説が実(まこと)しやかに語られていますね。結論から言えば、この説は半分ウソです。身に付けている靴や時計が高級ブランドなのは小金持ち(労働者クラス)であり、本物のお金持ち(資産家クラス)は次元が異なります。

「お金持ちは靴と時計を見れば判る!」市井では、このような説が実(まこと)しやかに語られていますね。結論から言えば、この説は半分ウソです。身に付けている靴や時計が高級ブランドなのは小金持ち(労働者クラス)であり、本物のお金持ち(資産家クラス)は次元が異なります。

2019.5.8

お金持ち(資産家クラス)は革靴を履いていない?

「お金持ちは靴が高級品、」「ビジネスパーソンは足許を見られる、」などと広く言われていますね。しかし、これは労働者クラスの中だけのお話です。準富裕層〜富裕層の入り口くらいまで、敢えて年収で言うと、せいぜい2,000万円程度までの小金持ちの勤め人に当て嵌まる判断基準に過ぎません。本物のお金持ちである資産家クラスであれば、富裕層〜超富裕層であり、ビジネスオーナーや投資家が大半になります。
彼らは基本、日常スーツを着用する必要がありませんから、革靴も当然履いていません。確かに、このクラスのお金持ちに日中会う機会があると、ポロシャツやTシャツにジーンズかチノパンを合わせ、靴はスニーカー、もしくはローファーのパターンが多いですね。自分がスーツ+革靴のスタイルで行くと、逆に場違いな感じに思えてしまうものです。スーツ+革靴は、飽く迄も労働者クラスの仕事着なのです。
ビジネスオーナーや投資家など資産家クラスのお金持ちになると、必要に応じてスーツを着用する以外、普段は私服で過ごすことが大半です。そこで、足許の靴もスニーカーやサンダル、せいぜいローファーが大半なのですね。言わずもがな、スーツ着用時は、それなりに上質な革靴を用います。オーダーメイドのことすらあります。それでも、このクラスのお金持ちになると、靴は所詮消耗品という感覚もあって、高価な靴を買うのは無意味、と考える方も少なくありません。

お金持ち(資産家クラス)は高級時計を身に付けるとは限らない?

お金持ちの靴に関する話題に関連しますが、準富裕層〜富裕層の入り口くらいまでの小金持ちの勤め人は、仮に靴は普及品であっても、高級時計を身に付けている確率が高くなりますね。もちろん、中には靴にもコダワリを持って、スーツにJohn Lobbなどを合わせている人もいます。いずれにせよ、靴よりも時計の方が周囲から高価なブランド品を身に付けていることを気付いてもらいやすく、ステータス性をアピールできることが理由です。
ちなみに、私の前社で周囲を見ても、お洒落にコダワリがない人の時計はROLEXかOMEGAが定番、お洒落にコダワリがある人の時計はBVLGARI、Cartierあたりが定番という感じでした。上級管理職や役員クラスになってくると、時計好きの人はPATEK PHILIPPEを選んだりしていました。他方、富裕層〜超富裕層の資産家クラスのお金持ちでも、靴に比べれば、時計は高価な物を身に付けることが多い傾向はあります。
理由としては、良いものをメンテナンスすれば長く使え、決して消耗品ではないこと、子や孫にも引き継げて、趣味と投資を兼ねられること、時間というものを大切にする思い入れが強く、時計に愛着を持ちやすいことなどが挙げられるでしょう。ただし、日常使い用の時計には無頓着なケースも多く、1,000〜1万円程度の普及品を使っていることも珍しくありません。これは、特に家が代々資産家のお金持ちの場合に多い傾向と感じますね。
継承した資産を目減りさせずに保全しなければいけない、という気持ちが強いためでしょうか。また、資産家クラスの本物のお金持ちであれば、欲しいモノは何でも、いつでも買える、という経済力に対する自信から、消費欲・物欲を超越した心理が働くこともあるようです。お金持ちでもこの次元に至れば、最早モノに執着して振り回されることもないでしょう。

お金持ち(資産家クラス)はノンブランド品の靴でも綺麗?

靴が綺麗であることは身嗜みの基本ですが、スニーカーであれ、革靴であれ、本物のお金持ちは常に清潔で小綺麗な靴を履いていることが特徴です。必ずしも高級ブランドの靴を使っている訳ではなく、質の良いノンブランド品であることも少なくありません。「必要であれば、必要なものだけを吟味して買う。」「身嗜みのポイントは清潔感の有無だけ。」資産家クラスのお金持ちになると、このような価値観も少なくないのですね。
そもそものお話、彼ら・彼女らは自身の存在だけで勝負できます。そのため、妙な演出は必要ないことを理解しており、仮にどのような身なりをしていようと、見た目で判断せずに本質的な部分をシッカリ見てくれる人間関係も持っています。これらの理由で、本物のお金持ちほど清潔感など最低限のポイントを押さえたら、あとは自然体の飾らない装いでいられるのでしょう。履いている靴にも、当然この考え方は現れることになります。
昨今メディアでも採り上げられることが多い中国人富裕層ですが、にわか成金タイプのお金持ちも中にはいます。服装やヘアスタイルなどが垢抜けない人でも、靴は綺麗なことが多い印象です。アジア圏の空港ラウンジでも、ポロシャツにチノパン姿、靴は小綺麗なスニーカーで、HERMESやLOUIS VUITTONの鞄を持つ中国人のお金持ちをしばしば見かけます。時間になると、いそいそとファーストクラスやビジネスクラスに乗り込んでゆきますね。